仏管理職3人に1人「セックス中仕事のこと考える」。
Culture 2021.07.05
パンデミックから1年以上が経過し、管理職のメンタルヘルスのバロメーターは赤信号に達している。IfopとMooncard社が6月22日に発表した調査結果によると、その影響はセックスライフにまで及んでいるようだ。
パンデミックから1年、管理職のメンタルヘルスが危険信号に達し、その影響はセックスライフにも影響していることがIfopの新しい調査で明らかになった。 photo:Getty Images
パンデミックによるテレワークの推進などにより、仕事とプライベートの領域が曖昧になっていることは明らかだ。仕事の悩みは、パンデミックですでにいっぱいいっぱいの心理状態に追い打ちをかけ、カップルの間のセックスライフにも影響を及ぼすほどになっている——法人向けカードと経理管理会社のMooncard社とIfop(フランス世論調査研究所)が6月22日、このような調査結果を発表した。
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ベッドにまで及ぶプレッシャー
年齢、性別、職種を問わず、調査対象となった管理職の92%は、勤務時間が終わっても仕事のことを考えていると回答。性欲への影響は特に顕著で、「過剰で潜在的に有害な精神的負荷」になることが調査で明らかになったという。管理職の33%が「仕事で頭がいっぱい」の状態で仕事を終え、セックス中にも仕事のことを考えたことがあると回答しており、うち女性は18%に上る。
今回の調査では、「仕事で感じるストレスの度合い」、「勤務時間後仕事のことを考えている」「週末仕事について考えている」「『仕事から逃れられない』という感覚がある」、「夜眠りにつくのが難しい」「仕事が私生活にまで入り込んでいるという感覚がある」という6つの項目に基づいて、精神的負荷の指標を作成。性欲にまで影響を受けている管理職は、精神的負担指数が7と高いことが明らかになった。
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カップルの緊張感
この現象は若年層や大都市に住む人に多く見られる。特にトップスクールを卒業した管理職は影響を受けやすく、うち23%がセックス中に気が散りやすいという。
仕事に蝕まれる人の割合は、親になるとさらに増える。調査では「子どもの数が多い夫婦ほど、セックス中に少なくともどちらか一方は仕事のことを考えている」と報告されている。
彼らのプレッシャーは非常に大きく、家庭の雰囲気にまで影響を与えている。実際に、仕事上のストレスを抱えた管理職は、パートナーとの衝突が増えたと認めている。回答者の69%は、人間関係に緊張を感じることが「よくある」と回答している。
さらに、女性の仕事上の精神的負荷は男性よりも高いことも挙げられている。調査では、「扶養する子どもを持つ女性が感じる仕事上のプレッシャーは、男性のそれよりもかなり高い。母親たちは、明らかに父親たちよりも、家庭と仕事を兼業しなければならない」と調査報告書に綴られている。
このような理由から、フランスの女性会社員の43%が、家事や育児により多くの時間をさくために将来パートタイムで働くことを検討していると、昨年12月にOpinionWayがEmpreinte Humaine社の委託を受けて実施した調査では報告されている。
*この調査は2021年4月22日から5月3日の間、オンラインのアンケート形式で、10人以上の従業員のいる企業で働く管理職1003人を対象に行われた。
text : Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr)