伝統を破り、平民との結婚を選んだプリンスやプリンセスたち。
Culture 2021.10.28
眞子さんが皇籍を離脱して小室圭さんと結婚した。伝統を破り、平民との結婚を選んだ世界のロイヤルを紹介する。
左から、スウェーデンのカール・フィリップ王子とソフィア妃、キャサリン妃とウィリアム王子、ヨルダンのラーニア王妃とアブドッラー国王。photo:Getty Images
俳優やスポーツコーチ、元リアリティTV番組の出演者等々。平民と結婚したプリンスやプリンセスは多い。直近では日本の眞子さん。10月26日の火曜日、東京都内で小室圭さんとの婚姻届を提出した。論議を呼んだ結婚にこぎつけるには、30歳の彼女が多くの犠牲を払わなければならなかった。
眞子さんは皇籍を離脱し、通常はその場合に与えられる一時金130万ドル(110万ユーロ)も辞退した。それが「かけがえのない」相手と結婚する代償だった。しかも彼の母親は元婚約者と金銭問題で今も対立している。マスコミのターゲットになった体験は、他の多くのロイヤルにも覚えがある。ハリー王子も2020年1月、マスコミが夫妻を攻撃することを非難、王室の公務から退くことを発表した。
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10年間の結婚生活
ハリー王子はこれにより、これまで使っていた王族の称号や軍の名誉職を返上する。それもこれも2018年に結婚した元女優でアフリカ系の血を引き、離婚歴のあるメーガン夫人をマスコミの攻撃から守るためだ。この引退劇はイギリスでその後、「Megxit(メグジット)」と呼ばれるようになった。幸いなことに、他のロイヤルと平民の結婚はそれほど否定的に見られていない。
キャサリン妃は8年間忍耐強く待った末、2011年4月にウィリアム王子と結婚した。パーティーグッズ販売会社を経営する裕福な家族の出身であるキャサリン妃は、次第に英国民を魅了していく。2021年4月に結婚10周年を迎えた。かつては女優のグレース・ケリーを妻に選んだモナコ公国のレーニエ3世もいた。今日、スウェーデンのヴィクトリア皇太子は、スポーツコーチのダニエル・ベストリングと結婚し、ノルウェーのホーコン王太子は、シングルマザーで麻薬使用の過去があったメッテ=マリット王太子妃と愛を育んでいる。これらのロイヤルは皆、伝統をものともせず、自分の心に従い、王室のイメージを一新することを選択したのだった。
text:Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)