ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹の破格の運命を振り返る。
Culture 2022.02.20
2月23日に公開される映画『ドリームプラン』は、娘ふたりをテニス界の頂点に導くために奮闘した父リチャードを中心に、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズの破格の運命を描いている。並外れた力量を持つチャンピオン姉妹の軌跡を振り返る。
セリーナ&ビーナス・ウィリアムズと父のリチャード。1991年、カリフォルニア州コンプトン。photo : Getty Images
映画『ドリームプラン』では、テニス史上屈指のプレーヤーであるビーナス&セリーナ・ウィリアムズの父でありコーチでもあるリチャード役をウィル・スミスが演じている。2月23日に公開されるこの映画は、娘たちのキャリアに大きな役割を果たした父親に焦点を当てつつ、姉妹がたどった途方もない軌跡を追っている。ビーナス役はセナイヤ・シドニー(「フェンス」ほか)、セリーナ役はデミ・シングルトン(「Godfather of Harlem」ほか)が演じている。
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初めてテニスラケットを握ったとき、セリーナ・ウィリアムズはまだ4歳になったばかりだった。1981年にミシガン州で生まれた彼女は、家族とともにロサンゼルス郊外で育ち、父のリチャードから、やはり将来トップクラスの選手となる姉のビーナスとともにテニスの手ほどきを受けた。厳しいトレーニングを重ね、セリーナは14歳でプロ選手の道に進む。
1999年、全米オープンの決勝戦で、世界ランキング1位のマルチナ・ヒンギスを破り、グランドスラム初優勝を達成し、一気に世界の舞台に踊り出る。シーズンを重ねるごとに、女子テニスツアーで型破りな成績を上げたセリーナは、2002年に初めて世界ランキング1位に輝く。グランドスラム女子シングルスでの優勝回数は23回。ビーナスも全米オープンやウィンブルドンをはじめ、グランドスラムで通算7つのタイトルを獲得している。
ふたりとも、ひとたびテニスコートの外に出れば、ファッションウィークやティーン・チョイス・アワードなど多くのイベントに登場するスターだ。ビーナスはグランドスラムで7つのタイトルを獲得しているが、妹のセリーナは優勝回数23回という成績を挙げ、史上最強のテニスプレーヤーとなった。
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【写真】ウィリアムズ姉妹のヴィンテージフォトアルバム。
ビーナス&セリーナ・ウィリアムズは、将来ふたりのテニスコーチとなる父リチャードのもと、ミシガン州で育った。(2018年8月31日投稿)
Capture d'ecran/Instagram@venuswilliams
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テニスコートのリチャード・ウィリアムズと娘のビーナス。(2021年11月23日投稿)
Capture d'ecran/Instagram@venuswilliams
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厳しいトレーニングでも、楽しさいっぱい。リチャードとセリーナ。(2021年11月23日投稿)
Capture d'ecran/Instagram@venuswilliams
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左からビーナス、リチャード、セリーナ、ブランディ。テニスはまさにウィリアムズ家の家業だ。(1992年)
photo: Getty Images
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1991年。カリフォルニア州コンプトンで、娘のビーナスとトレーニングをするリチャード・ウィリアムズ。セリーナとビーナスの姉妹は2000年7月6日にウィンブルドンの準決勝で初対決することになる。(コンプトン、1991年)
photo: Getty Images
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姉妹は家族愛の強いパパとともに、ロサンゼルス郊外で育つ。(コンプトン、1991年)
photo: Getty Images
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1998年、全米オープンに出場した17歳のセリーナ・ウィリアムズ。この年は3回戦でイリナ・スピールリアに敗退。(ニューヨーク、1998年)
photo: Getty Images
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姉妹でありダブルスパートナーでもある、ビーナスとセリーナ。写真は1999年の全米オープン女子ダブルスで佐伯美穂&吉田友佳チームと対戦したとき。(ニューヨーク、1999年)
photo: Getty Images
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力を合わせて、勝利を手にしてきたふたり。2000年ウィンブルドン女子ダブルスでは優勝を飾った。(ロンドン、2000年)
photo: Getty Images
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2000年のシドニーオリンピックには姉妹でダブルスを組んで出場。9月28日、シドニーのセンターコートで行われた表彰式で金メダルを手に、勝利の笑みを浮かべるふたり。
photo: Getty Images
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カリフォルニア州サンタモニカのバーカー・ハンガーで開催された2000年ティーン・チョイス・アワードに出席したセリーナ&ビーナス・ウィリアムズ。
photo: Getty Images
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テニスコートから離れて。ビーコン・シアターで開催された2000年スポーツ・イラストレイティッドのスポーツパーソン・オブ・ザ・イヤー授賞式にドレスアップして登場したセリーナ&ビーナス・ウィリアムズ。(ニューヨーク)
photo: Getty Images
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姉妹の背後には父親がいつもぴったりくっついているが、母親のオーラセン・プライスもふたりへのサポートを惜しまない。リプトン国際選手権決勝戦で姉妹対決をしたばかりの頃の写真。(フロリダ、1999年3月28日)
photo: Getty Images
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社交パーティーに出席するのもビーナス&セリーナ・ウィリアムズの仕事。2001年、ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデンにて。
photo: Getty Images
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リチャード・ウィリアムズは生涯、姉妹の首席コーチであり第1号サポーター。(2000年)
photo: Getty Images
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いつも行動をともにするリチャードとセリーナ・ウィリアムズ。2003年、観客席に並んで父娘でウィンブルドン選手権を観戦中。
photo: Getty Images
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ときにライバルでもあるビーナス&セリーナ・ウィリアムズ。つねに互いに支え合ってきた姉妹は2001年にアーサー・アッシュ・スタジアムのセンターコートで行われた全米オープン決勝戦で歴史的姉妹対決に挑んだ後も、互いを称え合った。
photo: Getty Images
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2003年のウィンブルドンは姉のビーナスが制した。(ロンドン、2003年)
photo: Getty Images
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社交パーティにも引っ張りだこのビーナス&セリーナ・ウィリアムズ。MTVビデオ・ミュージックアワードのレッドカーペットに姉妹で登場。(ニューヨーク、2003年)
photo: Getty Images
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スポーツウェアからパーティードレスに着替えて、連日イベントに奔走する姉妹。2003年ローレウス世界スポーツ賞授賞式にて。
photo: Getty Images
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スポーツ関連イベントの次はファッション。オリンパス・ファッション・ウィーク・スプリングに出席するビーナス&セリーナ。(ニューヨーク、2006年)
photo: Getty Images
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パシフィック・パリセーズのシュガー・レイ&ベルナデット・レナード邸で開催された第6回メルセデス=ベンツDesignCureにも出席。(カリフォルニア、2004年)
photo: Getty Images
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姉妹がテニスの次に愛するのはファッション。ラジオシティ・ミュージック・ホールで開催されたファッション・ロックス・タレント・ギフト・ラウンジで、デザイナーのトミー・ヒルフィガーとポーズを取るふたり。(ニューヨーク、2004年)
photo: Getty Images
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2005年には多くのファッションショーで姉妹の姿が目撃された。ニューヨーク・ファッションウィークでパリス・ヒルトンとポーズを取る姉妹。(ニューヨーク、2005年)
photo: Getty Images
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20年経っても一緒に球を打ち合うリチャードとセリーナ父娘。(クイーンズ、2009年9月8日)
photo: Getty Images
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セリーナ・ウィリアムズのキャリアと人生のなかで重要な位置を占める父のリチャード。セリーナの試合にはほぼ必ず足を運ぶ。写真は2012年ウィンブルドン選手権12日目に行われた女子シングル決勝戦で、アグニエシュカ・ラドワンスカと対戦したとき。(ロンドン、2012年)
photo: Getty Images
text : Alice Marcher (madame.lefigaro.fr)