ロバート・デ・ニーロ、出廷した法廷で大激怒!元アシスタントからセクハラとモラハラで訴えられる。
Culture 2023.11.02
元アシスタントの女性、グラハム・ロビンソンがデ・ニーロを訴えた裁判で俳優は自ら証言台に立った。
映画『Kiss The Future(原題)』のプレミアに出席したロバート・デ・ニーロ。(ニューヨーク、2023年6月7日)photography: Abaca
グラハム・ロビンソンは2008年から2019年までロバート・デ・ニーロのアシスタントを務めた女性で、俳優と非常に親しい間柄だった。かつては上司のためにクリスマスツリーの飾り付けをおこない、クリスマスカードを代筆し、明け方に病院まで付き添ったこともあった。だがいまでは敵対している。2019年10月、グラハム・ロビンソンはデ・ニーロを訴えた。自分に暴言を浴びせ、性差別的な発言で精神的苦痛を与え、評判を傷つけられたと主張し、1200万ドルの損害賠償を請求している。2023年10月30日、ロバート・デ・ニーロはニューヨークの裁判所で自ら証言台に立った。『タクシードライバー』(1976年)の主演男優は怒りが収まらない様子だった。
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床を磨けと言ったなんて嘘っぱち
審問中、元アシスタントを「良心的」と思うかどうか尋ねられたデ・ニーロは、「最近私が耐えてきたことの後ではそう思わない」と答えた。また、2017年にグラハム・ロビンソンを早朝呼びつけ、病院に連れて行くように命じた件について尋ねられると「そんなことは一度きりだ。階段から落ちて背中を痛めたからだ!」と激昂し、階段から落ちたのは朝の1時か2時で、とりあえずベッドに戻り、2、3時間逡巡したのちにようやく電話をかける決意をしたと指摘した。
俳優は、妻のティファニー・チェンと暮らすようになってからもグラハム・ロビンソンを厚遇してきたと語り、「床を磨けと言ったなんて全部嘘っぱちだ!」と吐き捨てた。夫との仲を疑った彼の妻が元アシスタントを敵視していたのではないかと尋ねられ、彼は 「妻は我々の間に何かがあると疑い、それは当たっていたのかもしれないね」と答えた。しかし、弁護士のアンドリュー・マカーディは、"ボブ "と元アシスタントとの間に「ロマンチックなことは何もなかった」と明言した。
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ウーバー、高級ホテル、ピラティス
グラハム・ロビンソン側では俳優の暴言があり、とりわけ侮蔑的な言葉、威圧的な口調、性的意味合いをこめた発言に悩まされたと主張、さらに「身体的接触を無理強い」されたことも挙げ、デ・ニーロを性的差別で訴えている。「デ・ニーロ氏は酩酊状態になると、よくロビンソン氏に電話をかけて侮辱、叱責、罵倒していました」とグラハム・ロビンソンの弁護士アレクサンドラ・ハーウィンは2020年1月、ニュースチャンネルのフォックス・ビジネスに語っている。また、依頼人は年俸30万ドルを稼いでいたものの、デ・ニーロに雇われた後は家から出ることも別な仕事を探すこともできなくなったとも同弁護士は主張した。
ロバート・デ・ニーロ、元アシスタントを横領で告発。ウェブサイトの「レーダー・オンライン」が2022年1月に報じたように、デ・ニーロは元アシスタントが自分の気前の良さにつけこんで、自分の会社カナル・プロダクションズのアメリカン・エクスプレス・クレジットカードを個人的な出費に使用していたと主張している。2008年に同社の制作・財務担当副社長に就任した彼女は、2018年に退職するまでの10年間に浪費を繰り返し、移動にはウーバーを使い、豪華な食事をし、高級ホテルに泊まり、ピラティスのレッスンまですべて会社につけていたそうだ。ロバート・デ・ニーロは現在、600万ドルの損害賠償を求めている。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)