静岡・浜松にある蔵の本屋へ、生き方のヒントを探す旅。

Culture 2025.10.09

店主の"本愛"が詰まった個性派書店は全国に点在。北の大地で名作にどっぷり浸かったり、レトロな建物でアート本に刺激を受けたり。厳選された本とこだわりのインテリアを目的に、旅する気分で書店巡りを。

蔵で旅するブック ストア
[静岡県浜松市]

秘密基地のような蔵で、生き方のヒントを探す。

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天竜浜名湖鉄道の都田駅から徒歩約13分。小高い丘に立つ小さな蔵には約800冊が並ぶ。

浜名湖と天竜川の間に位置する都田町はいま、北欧を感じる町として人気を集めている。この地で創業した都田建設が過疎化で荒れた畑を花畑にし、空き施設は北欧雑貨を集めた店にするなど、少しずつ町に活気が。その活動をおもしろがった住人が築100年を超える自宅の蔵を貸し出して始まったのが、蔵で旅するブックストアだ。町づくりの一環として、"本"という文化に出合う場を提案。暮らしを豊かにしてほしいと1階には庭づくりやワインの選び方、コーヒーの淹れ方に関する書物が並ぶ。2階は畳と座布団で、腰を据えて読みたくなる小説やアート、自己啓発本などが揃う。おこもり感のある蔵で内なる心の声に耳を傾け本を手に取る、贅沢な読書体験が待っている。

自分の内面を見つめる、人生のガイド本。

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左:売れ筋はフィンランド人あるあるの絵本。日本人と感覚が似ているからこそ共感する『マッティは今日も憂鬱』(カロリーナ・コルホネン著 方丈社刊¥1,650)。右:左から、インディアンの教えを伝える『あるがままの自分を生きていく』(松本正著 大和書房刊¥1,540)、感受性を高めるエッセイ集『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン著 新潮文庫¥737)。

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塗り壁や土壁など元の状態を残しリノベーション。頭上注意(!)の立派な梁。

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スタッフのまっちゃんこと松井美喜雄。客との会話から新たな本を仕入れることもある。

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河津桜や紫陽花が咲く裏庭のベンチでは、購入前でも本が読める。

蔵で旅するブック ストア
Kuradetabisuru Book Store
静岡県浜松市浜名区都田町2706-1
053-428-3520
営)11:00~17:30
休)火、水
https://dlofre.jp/spots/kura-book-store/

*「フィガロジャポン」2025年9月号より抜粋

●掲載している価格や営業時間、定休日、料理は変更される場合があります。特に輸入本は取材時から価格が変わる可能性があります。  
●レストラン利用時や宿泊時に、別途サービス料や入湯税がかかる場合があります。

photography: Yuka Uesawa

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