年末に向けて、気合いを入れたいあなたへ。パワーチャージできるアルバム3選。

Culture 2025.12.01

2023年のデビューアルバム『Aperture』で注目を集め、11月に2ndアルバムをリリースしたHannah Jadagu(ハンナ・ジュダグー)。3年ぶりにのアルバムリリース、10年ぶりに名作『シルヴァ』で共演したMetropole Orkest(メトロポール・オルケスト)とコラボレーションを果たしたSnarky Puppy(スナーキー・パピー)。そして、ノースロンドンのインディロックシーンを席巻しているSorry(ソーリー)。

2025年も残りわずか。タスクの整理や大掃除......作業用プレイリストに入れたいアルバム3作をご紹介。


内なる自分を見つめるクールビューティ。

『ディスクライブ』
ハンナ・ジュダグー

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ビッグ・ナッシング ¥2,750

ふわりと宙を舞うような電子音。その音色をかいくぐるように聞こえてくる可憐な歌声。ジンバブエ移民の両親を持ちニューヨークを拠点に活動する彼女は、いわゆるベッドルームポップの新たな才能に数えられるひとり。4年前にデビューして以来、作品を発表するたびに注目を集めてきた。2作目のフルアルバムとなる本作ではこれまで多用してきたギターを封印し、アナログシンセサイザーを駆使して独自の世界観を構築。内省的な表現が増えると同時に神秘性も加わり、唯一無二の作品を生み出した。

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「夢」をテーマにした、10年ぶりの共演作。

『ソムニ』
スナーキー・パピー&メトロポール・オルケスト

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コアポート ¥3,080

ビビッドな色使いを感じさせる壮大なサウンドスケープ。才人マイケル・リーグが率いる現代ジャズを基盤に先鋭的な活動を続けるプロジェクトが、10年前に傑作『Sylva』をともに作り上げたフルオーケストラを従え、想像を超えるダイナミックな音像を生み出した。ラージアンサンブルの強みを生かした躍動感に心が躍り、緻密なアレンジの妙に感嘆させられる。眠りに入ってから覚醒するまでの世界を表現するというコンセプトもユニークだ。アルバム一枚を通してじっくりとその世界観を味わいたい。

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キャッチーでエッジー、鮮烈なロックンロール。

『コスプレイ』
ソーリー

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ビート ¥3,080

疾走感と焦燥感を湛えながら迫りくるバンドサウンド。いまやノースロンドンのインディロックシーンを代表すると言っていいバンドの3作目は、ポップながらも前作以上にヒリヒリとした感覚に満ちている。ギター、ベース、ドラムスにエレクトロニクスを加えるという手法は特に目新しいわけではないが、どこかトリッキーでユーモアさえ感じられる楽曲群に思わず惹きつけられてしまう。三島由紀夫やアニメなど日本文化からの影響がある一方で、熱力学の原理から着想を得るなど一筋縄ではいかない存在だ。

*「フィガロジャポン」2026年1月号より抜粋

text: Hitoshi Kurimoto

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