「彼女を支えてあげてくれ。純粋な女性なんだ」1年前に逝去したアラン・ドロンが友人ブリジット・バルドーについて語った最後の言葉とは?
Celebrity 2025.08.10
晩年のアラン・ドロンに最後のインタビューを行ったのはジャーナリストのシリル・ヴィギエだった。「ニース・マタン」紙の取材を受けたジャーナリストは、俳優がずっとブリジット・バルドーのことを気にかけていたと明かした。
イタリアでのブリジット・バルドーとアラン・ドロン。(ローマ、1967年4月6日)photography: Zuma/ABACA
2024年8月18日、フランスを代表する俳優のアラン・ドロンがドゥシーの自宅で息を引き取ってからもう1年近くが経つ。享年88歳だった。「私は友を、もうひとりの自分を、仲間を失った」とブリジット・バルドーはすぐに彼の死を悼むメッセージを発表した。
晩年のアラン・ドロンを最後にインタビューしたのはジャーナリストのシリル・ヴィギエだ。このインタビューの模様はフランス系ストリーミングプラットフォーム、TV5MONDEplusで見ることができる。シリル・ヴィギエは2025年8月5日、「ニース・マタン」紙の取材に応じ、俳優と女優が1961年にミシェル・ポワロン監督の映画『素晴らしき恋人たち』で共演して意気投合して以来、ずっと連絡を取り合っていたと語った。「ブリジット・バルドーは、まさにアラン・ドロンの"心の友"だった。ドロンはバルドーのことが大好きで、しょっちゅう彼女の話や、ふたりの最盛期の頃の話をしてくれた」とシリルは言うとこう付け加えた。「1960年代のふたりは共にアイコン的な存在だった。考え方も似ていたから、言葉にしなくても通じ合っていた」
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純然たる友情関係
当時、ふたりの関係が噂になった。アラン・ドロンは「女たらし」と見られていたし、ブリジット・バルドーは1956年の映画『素直な悪女』に出演して以来、男性から熱い視線を注がれる対象だった。だがこの美男美女の間には「驚くべきことに、何も起こらなかった」と、ドロン自ら『Alain Delon, Amours et Mémoires(原題:アラン・ドロン、愛とメモワール)』(2023年5月5日、La Martinière刊)で断言している。「65年間、私たちは最高の友情関係を築いてきた」とも。
ドロンは亡くなるまでブリジット・バルドーのことを思いやっていた。シリル・ヴィギエとのインタビューの際、バルドーのことが念頭にあったドロンは「彼女と連絡をとり続ける」ようジャーナリストに頼み、「彼女を支え、君のエネルギーを彼女の闘いのために使ってほしい。純粋な女性なんだ」と言ったそうだ。闘いとはおそらく、バルドーが長年にわたってずっと運動してきた動物保護のことなのだろう。90歳になっても元映画スターは1986年に設立したブリジット・バルドー財団を通じて闘いを続けている。2025年5月12日には、マクロン仏大統領に対し、"狩猟の廃止"を訴える公開書簡を送った。これが私の"最後の闘い"と、バルドーはBFMTVのインタビューで語った。
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text: Solene Delinger (madame.lefigaro.fr)