ウィリアム皇太子が「恥ずかしくてばかげている」と語った王室の伝統とは?
Celebrity 2025.10.14
イギリス人ジャーナリストのメリッサ・トウィッグによると、ウィリアム皇太子は、父チャールズ3世の後を継ぐ際、とりわけ不快に感じている王室の伝統を廃止したいと考えているという。
フォート・ベルヴェデーレ:キャサリン皇太子妃とウィリアム皇太子が移り住むかもしれない王室の邸宅。フォート・ベルヴェデーレは、イングランド・サリー州にあるウィンザー・グレート・パーク内に位置している。photography: Central Press / Getty Images
イギリスの新国王になるまでには、おそらくあと数年待たなければならないだろうが、ウィリアム皇太子は、王位に就いた際にどのような改革を行うか、すでに心に描いている。カナダ人俳優ユージン・レビィがホストを務めるApple TV+配信のドキュメンタリーシリーズ「旅嫌いユージン・レビィのトラベルガイド」の最新インタビューで、ウィリアム皇太子は、王室を近代化したいと語った。「私が一番ワクワクするのは、物事を少しずつでも変えられる可能性があることです。大きく劇的な変化ではなく、必要だと感じる範囲での進化を進めたいと思います」とウィリアム皇太子は語った。ただし、具体的にどんな進化かは明かさなかった。
華やかな衣装
英紙『テレグラフ』のジャーナリストで英国王室専門家のメリッサ・トウィッグによれば、ウィリアム皇太子は、王位に就いた際、彼自身が「少し気まずく」「ばかばかしい」と感じている伝統を終わらせるかもしれない。公式行事やガーター勲章授与式などの公の場で、王室がベルベットのドレスや洗練された羽飾りの帽子を着用する、時代衣装の着用義務だ。「あの日ほどウィリアム皇太子が不快そうに見えたことはなかった」と彼女は記している。
この儀式は毎年6月に行われ、ガーター勲章のメンバーの忠誠心を称えるものである。ガーター勲章は、1348年にエドワード3世によって創設された、英国で最も古く権威ある騎士団である。
2025年6月16日、ウィンザーで行われたガーター勲章授与式でのウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃。photography: Lock Stephen/I-Images/ABACA
ウィリアム皇太子は、ガーター勲章のメンバーとして、毎年6月に行われる儀式に参加する際、伝統的な衣装を着用しなければならない。濃い青のベルベットマントには紋章があしらわれ、左膝には象徴的な青いガーターを巻く。さらに、白いダチョウの羽が飾られたややだぶだぶした黒い帽子も着用しなければならない。しかし、控えめなスタイルを好むウィリアム皇太子にとって、この華やかすぎる衣装はまさに苦痛のようだ。「彼は舞台衣装のような服にはほとんど興味がありません」と、王室専門ジャーナリストのメリッサ・トウィッグは語る。彼女は、王室の服装の多くは、ウィリアム皇太子が嘆くように「ヴィクトリア朝時代で時が止まっているかのようだ」と指摘する。
「仮装しているような気分」
イギリスの王室専門誌「Majesty(マジェスティ)」の編集長イングリッド・スワードは、「ウィリアム皇太子はこの一連のことを少し滑稽に感じているように思えます......王室メンバーよりも、栄誉を受ける人々をより前面に出したいと考えているのではないかと思います」と語る。これは、ウィリアム皇太子が服装に関する王室のしきたりにあまりこだわっていないことの証拠と言える。彼は、父チャールズ3世が非常に重んじたルールとは異なり、コーンウォール公領の職員にネクタイを着用させようとはしないだろう。
From madameFIGARO.fr
text: Solene Delinger (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi