泥沼離婚裁判から3年、ジョニー・デップの本音とは?
Celebrity 2025.11.28

映画界に復帰し始めている俳優ジョニー・デップは、英日曜紙『サンデー・タイムズ』に本音を打ち明けた。彼はアンバー・ハードとの訴訟問題について、自身のその後の生活、そして子どもたちとの関係についても語った。
かつての輝きは失ったジョニー・デップだが、ここ数年、控えめに映画界へ復帰し始めている。アンバー・ハードとの裁判を経て間もなく、マイウェン監督の映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』に出演した彼は、その後2024年に自らの作品『Modi:Three Days on the Wing of Madness(原題)』を制作し、2026年にはマーク・ウェブ監督の新作長編映画『Day Drinker(原題)』に出演する予定だ。元恋人であるアンバー・ハードからのDV疑惑により『ファンタスティック・ビースト』シリーズを降板し、彼女に対しても同様の件で反訴した後、ジョニー・デップは公の場にあまり姿を見せなくなっていた。映画『アクアマン』の出演女優との過熱した裁判闘争が終わってから3年経った今、彼は『サンデー・タイムズ』に自身の心情を率直に語った。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』のスターである彼は、今では孤独な時間をとても気に入っていると語った。「もし自由にどこかへ行けるなら、もう二度と戻ってこないだろう」と話した。「ひとりでいるのが案外心地よくてね。でもあまり外出はしない。考え事をしたり、文章を書いたり、YouTubeで変わった動画を見たりしている。正直、あまり健康的とは言えないね。」62歳の彼は、外を歩いていて人に気づかれるのが怖く、「変な注目を浴びてしまうのではないかと思うと気まずい」と感じているという。
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「有名であることは職業上のリスク」
これほど特徴的な顔を持つ彼にとって、街中で身を隠すのは難しい。かつてはハリウッドの真のスターだった彼は、この知名度を目標にしていたことは一度もないと告白している。「名声を得ること自体を追い求めてきたわけではない」と俳優は語る。「この仕事をしてきた約9000時間を振り返っても、より有名になることや成功すること、マスコミに好かれることを考えたことは一度もない。有名であることは職業上のリスクだ。」だからこそ、友人に誘われてもあまり外出せず、周囲に迷惑をかけたくないと話す。「私がいることで注目を集めてしまうからね。実に40年近くも有名でいるけれど、まだそれに慣れていない。そして、慣れていなくてよかったと思っている」とも付け加えた。
それでも彼は、特にアンバー・ハードとの訴訟問題を通じて、有名であることを身近に感じてきた。その裁判はメディアで連日大々的に報道され、審理の模様は生中継され、最大で350万人もの視聴者を集めたと『サンデー・タイムズ』は伝えている。「事態はかなり深刻なところまでいった」と、当時のさまざまな酷い内容が明らかになったことを振り返り、彼は認めた。「自分の内臓を半分引きずり出されるような思いになるだろうとわかっていた。みんなは『そのうち終わるよ』と言っていたけれど、そんな言葉は信じられなかった。いったい何が消えてなくなるのだろう?」
「父親であることが好きだった」
インタビューの中で、ジョニー・デップは近年アメリカにはあまり長く滞在せず、主にバハマやロンドンに住んでいると語った。「初めて自分の居場所だと感じたのはフランス南部だった。そこはヴァネッサ(パラディ)とともに子どもたち(リリー=ローズとジャック・デップ)を育てた場所だ。そこだけが、自分が本当に"家"だと感じられた場所だ」とも述べている。かつては子どもたちととても親しくしていたが、いまでは会う機会が減ってしまい、それが彼の心を痛めているようだ。「空の巣症候群にかかっている。...私は父親だった。父親でいることの喜びは、想像以上だった」と俳優は語った。娘は最近、ロバート・エガース監督の映画『ノスフェラトゥ』で映画デビューを果たすなど、彼と同じ道を歩み始めている。ジョニー・デップは娘に伝えたいことを心に決めている。「誰にも自分らしくないことを強要されてはいけない。もし自分がやりたいことがあるなら、迷わず進みなさい。ただし、他人に自分の人生の方向を決めさせてはいけない。」この言葉は、もしかすると彼自身が若い頃に聞きたかった助言なのかもしれない。
From madameFIGARO.fr
text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi







