カンヌを震撼させた、ロシアの巨匠の絶望的なサスペンス。

Culture 2018.05.29

ロシアの巨匠が冷徹に挑んだ、愛の渇きと希求のミステリー。

『ラブレス』

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夫は一流企業勤め。妻は美容サロンを営む。互いに恋人がいて、離婚協議中だ。二重生活を送る両親の幸福への欲望はきりがなく、その捨て石みたいな12歳の息子アレクセイがある日、忽然と消える。事故か、失踪か、誘拐か。凶悪事件で忙しい警察は家出と決めつけ、役に立たない。市民ボランティアと両親による捜索は難航。通学路だった湖畔に残る少年の痕跡が訴えかけてくる。叶わない愛を希求するように。カンヌ国際映画祭審査員賞受賞。

『ラブレス』
監督・共同脚本/アンドレイ・ズビャギンツェフ
2017年、ロシア・フランス・ドイツ・ベルギー映画 127分
配給/クロックワークス、アルバトロス・フィルム、STAR CHANNEL MOVIES
新宿バルト9ほか全国にて公開中
http://loveless-movie.jp

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*「フィガロジャポン」2018年5月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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