18年を経て、キューバの伝説のバンドが鮮やかに輝く。

Culture 2018.09.06

土地のリズムが鼓動と一体化、遅咲きの花が満開に香り立つ。

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』

1808xx-cinema-04.jpg

忘れられたキューバの老ミュージシャンたちがライ・クーダーに発見され、アルバムと世界ツアーを成功させ、さらにヴェンダースの傑作ドキュメンタリーが推進力となって大ブレイク。「まるで映画か夢のよう」な時から18年、米国との国交が回復し、歌姫オマーラらが「アディオス」ツアーを決行する。メンバーの多くはすでに亡い。前作の後日譚に加え、キューバ音楽のルーツを訪ねて、前作未収録素材を包み込むような、レンジの長い仕上がりだ。地霊と年輪が醸す音楽の幸福感!

『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』
監督/ルーシー・ウォーカー
2017年、イギリス映画 110分
配給/ギャガ
TOHOシネマズ シャンテほかにて公開中。以降、全国順次公開
http://gaga.ne.jp/buenavista-adios

【関連記事】
〈Music Sketch〉映画『タリーと私の秘密の時間』を観て
現代アメリカの闇を描く『ウインド・リバー』で、気鋭の脚本家が監督デビュー。

*「フィガロジャポン」2018年9月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
キーワード別、2024年春夏ストリートスナップまとめ。
連載-パリジェンヌファイル

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories