サリンジャーの名作から生まれた極上のロードムービー。

Culture 2018.12.26

サリンジャーの名作が導く、 二度とない青春期の通過儀礼。

『ライ麦畑で出会ったら』

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サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を青春のバイブルとする16歳のジェイミーは、惚れた一念でこれを自ら戯曲化。高校演劇上演の許可を得ようと、隠棲した作家を捜す無謀な旅に出る。同級生から見くびられたペンシルベニア州のパッとしないジェイミーの唯一の理解者、少女ディーディーをお供にして。TV出身の気鋭の監督は実体験に基づきつつ、小説の人物造形や人間関係とも連動させた極上のロードムービーに仕上げている。青春期の憂いと冒険心が全編に脈打つ。

『ライ麦畑で出会ったら』
監督・脚本/ジェームズ・サドウィズ
2015年、アメリカ映画 97分
配給/東北新社、スター・チャンネル・ムービーズ
ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開中
http://raimugi-movie.com

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*「フィガロジャポン」2018年12月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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