agnès b. ジャーナリストのサヴェリアが考えるドレスアップ。【アニエスベーと迎える、ホリデーの時間。Vol.5】
Fashion 2024.12.16
1年を締めくくる華やかな季節の到来。気負わずに、けれど特別な気持ちになれるアニエスベーのアイテムを纏い、パリジェンヌやパリにゆかりのある6名がオムニバス形式で登場する短期連載。パリの街中やお気に入りのスポットで、それぞれのホリデーについて話してくれた。
ファッションジャーナリスト、サヴェリアのホリデー。
「クリスマスは故郷のマルセイユで家族と一緒に過ごします。大きなツリーを囲んで、プレゼントをたくさん用意して。パリと違うのは、冬でも太陽があって庭でパーティができること」
マルセイユ育ちのサヴェリアは「冬が嫌い」。だからモードのイベントが一段落する10月20日ごろにはもう、冬のホリデーシーズンに向けて気分を盛り上げるのだそう。まず最初に考えるのは、パーティのオーガナイズ。
「家族でのクリスマスの前に、パリでのファミリーともいえる友人たち20人くらいでホームパーティをするのが恒例。ドレスコードやテーマを決めて、みんなでおしゃれをして集まります」
20世紀のモードと社会の関係を研究し、ホリデーシーズンのドレスアップについて執筆したこともある彼女にとって、パーティにドレスアップは欠かせない要素。
「ロシアの社会学者ミハイル・バフチンも社会の中での仮装の重要性について研究し、特別な日に人はいつもと違う人物になろうとすると言っています。私もソワレにドレスアップするのは大好き、特別な機会やテーマがあればなおさら」
そんなサヴェリアが、パーティ用におすすめするアクセサリーは、ラインストーン付きのタイツ。
「手持ちのドレスを一気にパーティ気分にしてくれること請け合い」
サヴェリアは幼少期、マルセイユの旧港の近くにあったブティックで、アニエスベーというブランドに初めて出合ったという。
「クールなブティックが少なかったマルセイユで、アニエスベーはトレンドとアートの両方を感じられる場所だった。アニエスベーはどのアイテム同士でも組み合わせられます。講演やトークに登壇するときによく着用しますが、特別感があるのにやりすぎない、程よく力の抜けた奔放さがあります。今日着ているレザージャケットはお気に入りの1着。どんなアイテムに合わせてもスタイルに魂を吹き込んでくれる、私のシグネチャーアイテムです」
Saveria Mendella マルセイユ出身。EHESS(社会科学高等研究院)で「モードの言語」をテーマに博士論文を準備しながら、フリーランスのモードジャーナリストとして活躍。業界の人物を招いてファッションと社会が及ぼしあう影響について語り合うポッドキャスト「Les gens de la mode(モードの人々)」を運営。@saveriamendella
Vol.1 パリジェンヌ流クリスマスの過ごし方。
Vol.2 パリで見せたアーティスト美波の素顔。
Vol.3 モデル青柳文子の理想のノエル。
Vol.4 ふたりのパリジャン、キッズ・リターン。
photography:Ayumi Shino coordination: Hiroko Suzuki styling: Kotomi Shibahara hair & makeup: Yusuke Saeki(Beautydirection) text: Masae Takata(Paris Office)