シトウレイのパリコレ日記 【パリコレ日記vol.3】私が50代になったら着たい服。

Fashion 2020.03.25

ボンジュー、ボンジュー! シトウレイです。

パリコレもようやく折り返し地点、早起きして向かったのはUNESCO本部。そう! LOEWE(ロエベ)のショーは毎回朝一、この場所で行われるんです。

いや、
もう!
これ、
もう!

今回は私、全部が全部大好きなクリエイションだったーーー!
洋服もバッグも靴も、頭の先からつま先まで、すべてがすべて着たい&欲しいものばっかり。

なかでも靴!

ジュエリーでできたシューズクリップが付いてるの、す、、、好きすぎる!
興奮さめやらぬままに、プレスのそのこさんにLINE。

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いわく、今シーズンのテーマは‟ファッションを楽しむこと”。

ファッションは世界を変えたり病気を治すとかはできないけれど、人の気持ちをハッピーに前向きにすることはできる。こんな状況だからこそファッションを。いろんな意味で、何だかすごく力をもらえたショーだった。

ロエベのショーのルックはコチラ

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さ! 次に向かうはNINA RICCI(ニナ リッチ)

デザイナーがルシェミー&リジーのデュオになってから、より‟乗りに乗ってる”感がでてるこのメゾン。

ワクワクしながら装飾芸術美術館の階段を上り会場に向かいます。

ショーは胸から上のベストとか、片方の襟だけ出す着方とか‟何を着るか”と‟どう着るか”のインスピレーションをたくさんたくさんもらったショーだった!

ニナ リッチのショーはコチラ。(←襟に注目してみるとおもしろいかと!)

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お次はVIVIENNE WESTWOOD(ヴィヴィアン・ウエストウッド)。会場はパリ市庁舎、私この会場好きなんですよね。

だって

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どうこの内装! 問答無用にア・ガ・るー!
、、、って、あれ?

席に向かう途中でふと気がつけば目の前にヴィヴィアンがいる……。

何だか普通に目の前にいて驚くことすら忘れてしまってたけれど、あぁいま思えば握手してもらえば良かった(涙)。

朝からフルスロットルでショーを見て、ストリートでスナップ撮って走ってきたせいか、夕方急にガクッと疲れがでてきてしまい、ROKH(ロック)のショーでは眠いわ(時差ボケ?)、足痛いわ(歩きすぎ?)、カワイイわ(目の前で繰り広げられる世界観)、でなんだか訳がわからなくなってましたが、

そんなロックの様子はコチラ。

ルックはコチラ

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しかし! 今日はパリコレの個人的ハイライトと言っても過言ではないショーが夜にあるのじゃて! 眠ってる場合ではございません、気合いを入れ直して向かうは、そうHERMÈS(エルメス)

会場にはいろんな色のカラフルなポールが立てられてて、その中をモデルさんが周遊する演出だったのだけど、ふと上を見たら。

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ライトをくり抜くかのように天井がある、、、ってあ! これってもしやこのショーのためだけに、この数分間だけのために天井まで作っちゃったヤツじゃない⁉⁉

おそらく写真には写らないであろう、見えないところにまでこだわる世界観の作り込み、この細やかさ。なんか改めてエルメスすごいな、と。

 ちょっと話しが逸れるけど、私30代になるまでに〇〇をする、40代になるまでに△△になる、みたいな10年単位での目標を決めていて。50代になるまでに、の目標がなかなかしっくりくるものがなかったのだけど、このショーのフィナーレの時にストンとそれが頭に降りてきて。

「50代になるまでに、エルメスの服を普通に着てる(かつ似合う)人になる」

アクセサリーとかバッグとかは多分いまでも買えるけど、エルメスの服、となると着こなすには何て言うんだろう、、、人格者じゃないとフィットしない気がする。

「優しくて、うつわがでかくてチャーミング」

これって私がエルメスというブランドに感じている人格像なのだけど、まさにそういう人が似合う服。なので私、50代までにエルメスが似合う人になりたい、、、いや、なる! なります、なるんです!(ここで宣言すると「やらざるを得ない」背水の陣感でますね。頑張ります。。)

で、後日。ルックの写真を改めて見てさらに驚いたのは、

ルックはコチラ。(←これぜひ見てみて!)

モデルの後ろにポールが写真に写り込んでいるのだけど、その映り込み含めて計算されて「写真」がデザインされてるじゃないですかーーーーーーーー!!!!

そう、服単体で見ても美しいけれど、「写真」で見るとさらにその計算された色使いやバランスを楽しめる仕組みになってるの! 何この巧(たく)み!!!!

これに気がついた時、フォトグラファーとして萌えに萌えたね、膝をパチーン!と音ならすまで叩いたっての、しゅごいーーーーーーー!!!!

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翌日向かったのは、DEVEAUX NEW YORK(デヴォー ニューヨーク)。ストリートフォトグラファーの友達トミーがクリエイティブディレクターを務めているこのブランド。

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パリで初めてのプレゼンテーションをすると連絡がきて、行かないわけにはいかないでしょう!

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穏やかで、かつ洗練されていて。

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丁寧で成熟したクリエイション。
写真はそれを撮る人の性格を投影するというけれど、洋服のクリエイションもデザイナーやその人自身の人となりを投影するものなんだな、とトミーを見てて改めてそう感じて。

とにかく、おめでとうトミー! 友達として誇りに思うよ。

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さて、次に向かうはTHOM BROWNE(トム ブラウン)

会場のドアを抜けるとそこは雪国! さらさらした雪(のようなもの)が足元に広がってた。

トム ブラウンのショーは毎回想像を超えるスペクタクルがあるのだけど、今回もすごかった! ファッションショーという概念を超える‟芸術空間”がそこにはあって。感動!!

あ、そういえば私、今回ストラスブール=サン・ドニあたりにステイをしてたんですが、パリの友達に「その近くならこれは食べろ!」と強くおすすめされたのがここ。

クルド料理ということらしいんですが、たてのラップサンドみたいなのを作ってくれるんです。生地も焼きたてほやほや、注文が入ってから一個一個炭火で焼いたラムのお肉(友達いわく「ここではおすすめはラム、さもなくばチキン。この2択!」とのことです)とたっぷりの野菜を巻いたサンドイッチは、優勝!! おいしいオブザイヤー! 最高すぎてクルドに行きたくなった!

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インスタ映える‟萌え断”を撮ったつもりが、いかんせん茶色いですね、映えないですね。

でもおいしいの、とっても!

Urfa Durum
58, rue du Faubourg Saint-Denis 75010

次回はパリコレ日記最終回。
おたのしみにー! チャオ!

REI SHITO

日本を代表するストリート・スタイル・フォトグラファー、ジャーナリスト。STYLEfromTOKYO主宰。
毎シーズン、世界各国のコレクション取材を行い、独自の審美眼で綴られる言葉と写真が人気を博している。ストリートスタイルの随一の目利きであり、「東京スタイル」の案内人。ストリートスタイルからランウェイまでファッションに対する幅広い知見から、企業のアドバイザー、商品プロデュース、ファッションセミナーなどジャンルを超えて活動の幅を広げている。
2020年4月中に、パリコレ会場付近で撮影したスナップをもとにファッションを語る無料オンラインセミナーを開催予定。

セミナー詳細:https://www.ifi.or.jp/news/?itemid=40&dispmid=525
Instagram: @reishito

【関連記事】
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【パリコレ日記 vol.2】おとぎ話のようなプレゼンテーション。

photos et vidéo et texte : REI SHITO

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