2018年 ふたご座の運勢(年運) - 石井ゆかりの星占い
情緒ある文体でつづられる12星座占いが大人気の石井ゆかりさんによる星占い。
「フィガロジャポン」本誌(毎号20日発売)で好評の星占い「星の伝言板」を2018年の12月分まで掲載。2019年1月以降は、「フィガロジャポン」本誌をご覧ください。
毎月1日に更新、石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの伝言コラム」はこちらから。
2018年の星占い

人間の複雑さと、
「簡単に済ませてはいけないこと」。
「女子力」という言葉がこのところ、ごく一般的に用いられています。
優しさや心遣い、容姿を美しく保つ努力などを「女子としての力」と称することには、
疑問や批判の声もあるようです。
いわゆる「女性性」を商品価値のように扱うことは確かに、正しいこととは思えません。
ただ、「女子力」という言葉には、女性たちの非常に自由な感性も表れている気もします。
なぜならそれは、女性たちが生物学的にれっきとした「女性」でありながら、
「自分には女子力が足りない」というふうに、
「女性性」をあくまで部分的なものとして扱う言葉だからです。
自分には「女性」という属性があるけれど、それが自分のすべてを規定しているわけではなく、
自分が望めばある程度それを自由に着脱できる、という発想がなければ
「女子力を高める」などという言い方はできないはずです。
確かに、私たちは性別がどうあれ、男性的な部分も、女性的な部分も、
さらにそれ以外の部分も複雑に絡み合わせながら生きています。
そして、それらを自分の意識や理想に沿って、強めたり弱めたりすることができます。
その複雑さと変容性こそが個性であり、創造性の土壌となっているのだと思います。
2018年上半期、双子座の人々は自分の「複雑さ」を、豊かに膨らませることができます。
こう書くと、あまり良くないイメージを抱く人もいるかもしれませんが、
たとえば、子どもが靴ひもをうまく結べないでいる時、
そばにいる大人が手を伸ばして代わりに結んであげれば、話はごく簡単です。
でも、それでは子どものためにならないからと、ガマンして見守るのが、親の心です。
あるいは少しだけコツを教えてあげたり、やって見せたりして導く方法もあるでしょう。
こうした「導く」「見守る」行動には、ある種の複雑なプロセスが展開しています。
人を育てることに限らず、仕事でも勉強でも恋愛でも、世の中には
「簡単シンプルに終わらせてはいけないこと」というのがたくさんあります。
縮れ麺によくスープが絡むように、複雑さを作り出すことで生まれる価値があります。
かつて人が通るための道に、子どもたちが遊び、親たちが世間話をする場があったことで
道が「生活の場」としての役割を果たしました。
電車が発着する場所であると同時に、ショッピングの場ともなっている駅には、
多くの人が集まり、ひとつの世界を形成しているように見えます。
ひとつの場所がふたつ以上の機能を持つ時、そこは賑わい、ひとつの世界となります。
これも、価値を生み出す「複雑さ」の一例です。
2018年の上半期、貴方はかつてなく精神的な余裕をもって活動できるでしょう。
過去2年半ほど受け続けていた「他者」からのプレッシャーから解放されるからです。
解放されたところで、人の顔やその向こうにある心情、置かれている状況が、
不思議と、よく見えるようになります。相手のニーズも、手に取るようにわかります。
ゆえに、貴方は自分がキャッチした「他者」に関する情報に反応するかたちで、
行動を起こすことが多くなるかもしれません。どちらかといえば「受動的」な動き方です。
「受動的」は「消極的」とは違います。むしろ積極的にレスポンスすることになるでしょう。
この「積極的受動」の動きの中で、貴方は上記の「複雑さ」を見事に操ることになります。
ペースを変えたり、自分の中のさまざまな面を表に出したり、ときに相手に花を持たせたりと、
変幻自在に動き回り、他者やその場に秘められたポテンシャルを余すところなく引き出せます。
そうした動きが生まれる最大の理由は、貴方が「相手から必要とされている」という実感を、
この時期、何よりも深く感じるからだろうと思います。
人間はあくまで、お互いに対等であり、自由であるべきですが、同時に、
人間はどうしようもなく弱く、甘え合い、庇護を求め合って生きている存在でもあります。
その両方があるからこそ、私たちはお互いに必要とし合います。
2018年上半期、双子座の人々はその両面を捉え、人に強い影響を及ぼします。
周囲の一人ひとりと貴方がどんな力で結ばれているかを、生活の随所に確かめていける時です。
5.21-6.2 生まれの貴方
人に頼れることと、頼らなくて済むことと。
以前よりも「人に頼りにくい」感じが出てくるかもしれません。といっても、これは物質的・経済的な部分に限ったことで、労力に関することや「指導してもらうこと」などについては、むしろサポートを受けやすくなるようです。弟子入りしたり、訓練生となったりして新境地を切り開く人も多いでしょう。経済面で人に頼りにくくなることで、 逆に自分の経済力が強化されていく気配もあります。また、たとえば「技の伝授」のように、時間をかけないと受け取れない「ギフト」を受け取り始めることになるかもしれません。融資を受けてなんらかの活動を始める人もいそうです。
5月半ばは星座を問わず大きなターニングポイントが巡ってきやすいタイミングですが、双子座第1期の貴方は「旅に出る」ことになるかもしれません。あるいは、新しい勉強や研究をスタートさせることになる可能性もあります。ここで始めたことは緩急を伴いつつ、2020年の年末から2021年にかけて素晴らしい「開花」を遂げるでしょう。2018年1月半ばからすでに、その展開の兆候が見られるかもしれません。
1月末から2月前半は、人間関係が「熱い」時です。刺激的な出会いもあれば、真剣勝負の交渉事も。2月はキラリと光るチャンスを掴めます。3月半ばから4月頭は、人からごく積極的な提案やオファーを受ける場面があるかもしれません。
愛に関しては、1月末から2月前半は相手の情熱にはっとさせられそうです。追い風が吹くのは4月末から5月頭。5月末は公私ともに素敵な出会いの気配も。
6.3-6.12 生まれの貴方
人の要望にこたえると同時に、自分の要望も打ち出す。
日頃関わっている人が貪欲だと、便利な部分もあれば厄介な面もあります。たとえば、相手の望みに従っていれば、物事の方向性や計画などが簡単に決まるのが便利な点ですが、自分がどうしたいのかがわからなくなってしまうのが難点、などということがあると思います。過去数年の中で「他者の欲」にどこか、振り回されがちだったなら、この上半期からそうした状況を脱出できそうです。自分がどうしたいのか、ということを一から考え、人に要望する訓練を始められるかもしれません。
年明けは非常に忙しい時期です。2017年の終わりから、大きな仕事や重要なポジションを任されている人もいるでしょう。また、自分で自分にあるタスクを課して、それを成し遂げようと奮闘している人も多いかもしれません。1月は健康上の問題を解決できる好機でもあります。1月末から2月は旅に出る人が多そうです。勉強にも精が出るでしょう。2月半ばから後半は、人と真剣に向き合うべき時期となっています。2017年までに少し苦労して作ってきた信頼関係が、この時期の対話をしっかり支えてくれるはずです。3月から4月は交友関係が広がる時期で、特にかつての仲間や友人との「再会」の気配が濃厚です。4月は人から「強力プッシュ」を受ける場面があるかも。4月末以降、自分の役割や立場を創造的に「鍛え上げる」ことができそうです。
愛に関しては、1月末から2月頭、5月前半に追い風が吹きます。2月は刺激的な出会いの気配も。4月は非常に官能的な時期です。溶け合うような時間を持てそうです。
6.13-6.21 生まれの貴方
「車間距離」を超えて引き出す、「関わり」の可能性。
「どんなに親しくても、それはやってはいけない」「そこまで踏み込むのはルール違反だろう」などと自らの心の中で「縛り」をかけていたなら、この上半期あたりからその縛りが解除されるかもしれません。これまで保っていた「車間距離」が少しずつ壊れて、ぐっと近づいたり、また少し遠ざかってみたりと、一見不安定な変化を繰り返しながら徐々に、幾人かの人との関係が変わっていくようです。自分の中から新しい、どちらかといえば「アクの強い」自分が生まれ出てきて、人との関係性を変えていくのを見守るような状態になるかもしれません。人はたくさんの可能性を秘めていますが、「関わり」の中にも独自の可能性があります。関わりの中に眠る新たな可能性を引っ張り出せるような時期と言えます。
1月から4月にかけて、新しい役割を得て奮闘する人が多いでしょう。あるいは、周囲が自分に求めるものが変化し始めているのがわかるのかもしれません。タスクが増えると同時に、今の貴方にはもう合わない役目を「脱ぎ捨てる」ことも必要になるようです。 2月前半は嬉しいことが多いでしょう。2月末から3月前半は、チャンスが多い時期ですが、人との交渉なども発生しやすい時期です。やりたいことを「勝ち取る」ような気合が求められます。6月半ば、新しいことを始めるチャンスです。
愛に関しては、2月末から3月中旬が「熱い」時期です。さらに5月中旬も素晴らしい追い風が吹くでしょう。4月末から5月はとても官能的な時期でもあります。
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12星座別占い
Horoscope : Ishii yukari / Illustlation : Chihiro Yoshii
石井ゆかりプロフィール
ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『3年の星占い(全12冊)2018-2020』(文響社刊)も発売中。主宰WEBサイトは『筋トレ』http://st.sakura.ne.jp/~iyukari