石井ゆかりの星占い

2021/11/15 - 11/21

おひつじ座

おひつじ座

3.21 - 4.19

昨今「承認欲求」という言葉が一般的になりましたが、あまりいい意味では用いられないようです。日本ではなんでも謙虚に、遠慮深く、という価値観が根強いので、「どう! これ! 見て見て!」と堂々と人に何かを自慢したり、披露したりするような態度は、敬遠される傾向があるようです。謙遜したり自虐したりする態度が「ふつう」とされる中、それでも「誰かにほめられたい、認められたい」という願いは消しがたく、その願いが歪んだ形で現れて、人の心をむしばむこともあるのかもしれません。

今週の牡羊座の星回りを見ていて、「ほめられたい」「注目されたい」「自分の持つものや力を披露したい」「望みを叶えたい」という純粋な、生きる活力のようなものを感じました。幼い子どもが「見て! 見て!」と言って「スゴイでしょ!」と喜ぶような、純粋な生命力の輝きを感じたのです。何かを欲しいと思い、華やかな場所に立ちたいと願い、周囲の人にほめられたいと望むのは、人間の自然な欲求なのだと思うのです。今週、貴方の中にそうした思いが湧いてきたなら、決して無理に抑え込もうとしたり、否定したりしないでいいはずです。

「マウンティング」「年長者の延々続く自慢話」「上から目線」「過去の武勇伝」等々、周囲の人を困らせる自己顕示欲はたくさんあります。ただ、自己顕示欲自体が全否定されるべきかというと、決してそうではないはずです。なぜアスリートが自ら競技に挑み、なぜアーティストが自らスポットライトを浴びるのか。人間の心の中にそうした衝動があるからこそ、私たちはさまざまな事を成し遂げられているはずです。もちろん、相手の気持ちを慮ることは大切ですが、そのためだけに自分の輝きが削られてしまっては、なんにもならないのではないでしょうか。少なくとも今週は、貴方の中から外界に咲き出すたくさんの花を、周囲の人も「見たい」と感じてくれるはずです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



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