未来は見知らぬ世界で、過去はよく知っている世界、というふうに、私たちはイメージしがちです。でも、今はそれがちょっと転倒しているかもしれません。未来によく知っている世界が待っていて、過去はちょっとなじまない、見知らぬ世界なのです。これを読んで「奇妙だなあ」と思われるかもしれませんが、貴方の現在の状況と、この記述を、ためしに重ね合わせてみて頂きたいのです。どこか符合することがないでしょうか。
「未来に待っている、よく知っている世界」は、決して後戻りするとか、古巣に戻るとかいうことを意味していません。たぶん人間は、本当に自分が立つべきポジションを得た時、「やっとここにたどり着いた!」という、言わば「帰ってきた」ような感覚を持つものではないでしょうか。初めての場所でも、「ここ、ここ、ここにくることになっていたんだよ!」という深い納得を感じる時、その人は「夢を叶えた」ことになるのかもしれません。
そういう意味で、今の貴方は「ずっと知っていて、目指してきた場所に、どんどん近づいていく」という手応えを得られるのではないかと思います。それは未体験の世界でも、貴方の知っている世界なのだと思うのです。