たとえば、新しく住む部屋に荷物を運び込むようなタイミングです。住む場所は新しいのですが、そこに持ってくるものは、長く大事にしてきたお気に入りのものたちです。自分の分身のようなそれらを新居に配置することで、真新しい場所が「自分の場所」になります。さらにその場所に住み暮らすうち、ものの置き場所がかわり、新しいものが増えて、かつての住処とはまったく違った、新たな「自分の居場所」になります。
今週は、新しい環境に古いものを持ちこむような時間となりそうです。あるいは、新しい場所を見いだして、そこに「何を持っていくか」を吟味するような時間となるかもしれません。処分するものもあれば、引き続き使うものもあります。「引き続き使うもの」たちは、過去から未来に持っていける「自分」を象徴しています。