「知恵を拝借」できる時です。服や本を借りるのと違って、「知恵」は「返却」ができません。あとで菓子折を届けるなどの「恩返し」ができるかもしれませんが、知恵を貸してくれる人は、そんなものは望んでいないのかもしれません。
アドバイスをもらえますし、ほかに何か見落としがないかチェックしてもらえます。「見てもらう」ことは大事なことですが、「見てあげる」ことは決して、簡単ではありません。労力も精神的な負担も伴います。ゆえに「見てあげる」と言ってくれる人は、とても貴重です。相手がその見返りに何を望んでいるか、それを考えてみる必要があります。率直に、相手に聞いてみるのも一案です。
逆に、貴方自身もこの時期、誰かから「意見を聞きたい」「チェックしてほしい」「自分が作ったものを見てほしい」などの依頼を受けることになるかもしれません。引き受けるかどうか、どんな返礼をお願いするか、それを慎重に考える必要があります。「せっかくやってあげたのに、なんのお礼もない!」とあとで怒りを発するくらいなら、最初から「お返しにこれをお願いします」と言っておいた方がいいのです。これは「取引」ではなく、たしかな信頼関係を作るひとつの技術です。