非常に広やかな人間関係の中に身を置いている貴方がいます。今関わっている人々は、そのひとりひとりが、貴方との共通点をほとんど持っていないかもしれません。「こんな人がいるんだ!」「こんなやり方があるんだ!」「こんなことも許されるんだ!」という驚きが生活の随所にひらめいて、カルチャーショック気味の人もいるかもしれません。価値観や世界観が少しずつ解体され、新しいものに置き換えられ、視野が変わり、考え方が変わっていきます。これは、貴方が今の人間関係に順応する、ということではないのかもしれません。むしろ、貴方自身が、誰とも違う自分としての際立った「個」性を自覚し選び取っていくプロセスなのだと思うのです。「変わった人と関わって、そのやり方を真似てその人に近づく」のではなく、「相手から見れば、自分のほうが変人なのかも」と捉えなおせるのです。
突出した力が欲しい、個性的でありたいと多くの人が心の底で願いながら、「悪目立ち」「浮く」ことを恐怖し、空気を読んで息を潜めているような、不思議な世の中だなあと思います。でも、実際には誰だって自分が思うほどには順応できていませんし、出そうと思えば出せる個性を秘めています。今週はそうした、普段押さえ込みがちなところが、外部からの風によってぱっと表に出てしまうような場面があるのではないかと思います。