石井ゆかりの星占い

2022/2/28 - 3/6

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週はかなり節目感の強いタイミングです。2022年全体を見渡す中でも、非常に目立つタイミングと言えます。3日に魚座で新月が起こり、6日に金星と火星がそろって山羊座を出て、水瓶座に入るのです。

まず魚座の新月は、すでにいる木星と重なり、ごく近くに海王星も位置していて、2022年のテーマにスイッチオン!と言いたいような、とても印象的なタイミングです。今年予定しているビッグプロジェクトが、ここから一気にスタートする、という人も少なくないかもしれません。あるいは、このタイミングでの「スタート」は、一見してその意味合いがポジティブなのかネガティブなのかわからない、という展開になりやすいかもしれません。一般にはあまり喜ばれないような出来事が、実は非常に喜ばしい展開の引き金となる、といったことが、ここではとても起こりやすいだろうと思います。事象の表面的な「見え方」に一喜一憂することなく、その出来事を真正面から受け取った時、次にどう動くべきか、を考えると、意外に「これはラッキー!」と思えることが、その先に待っている気配があるのです。

6日の金星・火星の水瓶座入りでは、2021年11月からの「金星山羊座タイム」がここで終了します。金星は2年に一度くらい、ひとつの星座に長期滞在するのですが今回は山羊座にずっと位置していて、その最後に、火星と待ち合わせて水瓶座へ!という、とてもおもしろい動きになっています。さらに、水瓶座へ移動する直前、山羊座の冥王星と2星がぴったり重なってしまいます。愛の星と情熱の星が、さらに深い欲望と激情の星に重なるという、コテコテの展開です。愛の感情や何かを欲する感情を普段押さえつけている人ほど、今週は激しい衝動に揺さぶられ、振り回される危険があるかもしれません。世の中的に「こうすべき」とされる、規範的で道徳的な生き方「だけ」を選び続け、内なる衝動を押し殺し続けていると、その衝動が自分の意識を飛び越えて「暴発」し周囲の環境や人間関係をなぎ倒していく、といった出来事は決して珍しくはありません。「正しさの暴力」ということが、昨今さまざまな形で話題になっていますが、正しくあろうとすればするほど、その正しさの光によってできた濃い影が圧倒的な力で追いかけてくる、といったことも、起こるものだろうと思います。ここで問うべきは「自分は本当に正しいのか?」ではなく「自分の中にあるこの衝動は、何か?」ということなのかもしれません。正しいかどうかということ以上に注目されなければならないものがあるのです。それはたとえば、赤ん坊が泣き叫んでいる時「こういう場所で泣き叫ぶのは、正しいのかどうか?」と考えるのがナンセンスだというのに似ています。赤ん坊でなくとも私たちの心はしばしば、激しい衝動で泣き叫ぶのです。

ただ、それを表現する方法が赤ん坊のようにストレートにはいかないため、ややこしいことになりがちなのです。自分の心の嗚咽に気づいた瞬間、「正しいかどうか」「どちらが正しいか」の勝負が無効になる場合も多々あります。今週は特に、そんなところがポイントになるのかもしれません。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



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