石井ゆかりの星占い

2022/9/5 - 9/11

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
週明け5日に金星が獅子座から乙女座に移動し、さらに週末10日、水星が逆行を開始します。同日10日に魚座の満月と、なかなか節目感の強いタイミングではあるのですが、この「節目」には鋭さがないというか、「バキッと切り替わる」ようなエッジが感じられないのが今回のおもしろさです。乙女座金星入りも、水星逆行開始も、海王星と近い満月も、なんとなくぼんやりしているというか、ゆるいというか、どこか「茫洋としている」感じがあるんですね。だんだんペースがゆるみ、緊張がゆるみ、ほんわかと包み込み、縁側でお茶でも入れて大福をかじっている、みたいなイメージです。

天秤座で逆行する水星、乙女座の金星のミューチュアル・リセプション。私がこの形を見て想起したのは「みんないろいろあるよね」ということでした。みんなそれぞれ個人的な事情や思いがあって生きていますが、日常の中ではそれらを犠牲にしたり、抑え込んだり、隠したり、逆にムリに定型の枠内に突っ込もうとしたりせざるを得ないことが多いのではないかなと思うのです。細かい事情をすべて汲んでいたら「まとまらない」わけです。でも、この時期はあえて細かい事情、柔らかで複雑な事情を汲み、それをもとにみんなで調整し合っていくことが、非常に重要なテーマとなるのかもしれません。わかりやすくはっきりしていればいいというものではない! 現実はそういうふうにはできてない! というのが、この時期のテーマなのではないかと思うのです。

10日の魚座満月は海王星に寄り添い、牡牛座の天王星と60度を組んでいます。この形は俗なるものをパーンと排した、突き抜けた自由さを感じさせる配置です。もちろん、満月の対岸の乙女座太陽はどっぷり現実的なんですが、それでもどこか、現実をもっと別の切り口から解体していくような、あえて定型文ではまとめないぞというような、ある種の解放が感じられるのです。紋切り型の、いつもどおりの、どこかで見たような話では終わらせないぞ、という気迫めいたものがピリピリ発せられている。そんな気がします。......気のせいかもしれません。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



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