石井ゆかりの星占い

2023/6/12 - 6/18

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
先週金星が獅子座入りし、獅子座に金星・火星が並び立って、夕方の西の空によく見えます。最接近は22日で、こんな感じです。獅子座は「表現」の星座で、この時期は華やかなニュースやセンセーショナルな出来事が衆目を集めそうです。特に、獅子座に入ったばかりの金星は木星とのスクエアからスタートしますが、ここも大変ゴージャスです。ホテルのロビーのド真ん中にどーんと飾れているでっかいフラワーアレンジメントのような雰囲気があります。どんなだ。

水星もオウンサインの双子座に入っており、週末18日は双子座で新月となります。双子座はコミュニケーション、ジャーナリズムにも関係の深い星座なので、ここでも、何か特別なニュースが注目されそうだなという感じがします。この新月は魚座海王星とスクエアを結んでおり、若干飛ばしというか、ハッタリ的なイメージも浮かびます。ただし、「情報通信」と考えるとエラーやミスなのですが、フィクションを創作するような「創造性」という観点では、素晴らしく生産的な形と言えそうに思います。

私たちは日々起こる曖昧で混沌とした出来事を言葉で捉え直し、意味づけ、互いに表現し合ってシェアし、世の中における価値を決定しようとします。このプロセスでは、人によって物事の捉え方は異なるので、しばしば論争が起こります。とはいえ、どんな価値も意義も、人間がイメージし、相談し合って決めたものである、と言えると思います。もし言葉にして語り合ってその意義を議論するというステップを踏まなければ、その対象を認識することすらできないのかもしれません。一般に「ストレートニュース」と呼ばれるものですら、ちょっとした言葉遣いなどに「肯定か、否定か」の価値判断が含まれています。表現することは意味づけること、価値を与えることに直結しています。
今週はそうした作業に強いスポットライトが当たっています。意味づけや価値を与えることに、科学が大きく関与することはあっても、最終的な社会的意味づけを科学「だけ」でやることは多分、できないのかもしれません。物事の価値や意義が歴史の流れの中で大きく変わるという現象は、今後もしばらくは続いていくものだろうと思います。意味づけや価値を与えることは、人間のイマジネーションとコミュニケーションの産物で、長い歴史の中ではどうしても恣意的です。だからこそ、人間ができるだけ「よりよくあろう」とすることは、タテマエということ以上に重要なのだと思います。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

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