石井ゆかりの星占い

2023/10/9 - 10/15

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週は節目感がバリバリに行き渡っている、ターニングポイントのタイミングです。いろいろな事の決着がついたり、結論が出たりするでしょう。「着地点」というよりは、「スタートラインに立つ」「分岐点で道を選び、進み出す」というふうに、「スタート感」が強い時間帯です。
9月中はイングレス(星の星座移動)が太陽と月以外になかったのですが、10月に入るとそれを取り戻すように、一気に星が動きます。先週の水星の移動に続いて今週は金星、火星が動き、さらに天秤座で日食が起こるのです。

9日に金星が獅子座から乙女座へと移動します。金星は6月5日から獅子座に長期滞在していました。つまり「夏中ずっと続いていた雰囲気が変わる」ことになりますから、かなりビビッドなシフトチェンジ感がありそうです。遊んでいた子が宿題を始めるような、少し引き締まる印象があります。あるいは逆に、いつもは細かくきちんとやっていることを、少し緩めてみる、といった変化も起こるかもしれません。これまではとにかく華やかさや人の注目に重点をおいていたのが、ここからは「実質」に軸足を移す、といったシフトもありそうです。

12日、火星が天秤座から蠍座に移動します。これも、外的な条件から中身へと軸足が移るような動きと言えます。天秤座は話し合いのテーブルですが、蠍座は支配と獲得の世界だからです。話し合って決めたことが「本当に実行されるか」が問われる世界が、蠍座です。火星は蠍座で強くなります。火星は闘いの星座です。話し合いで詰め切れなかったことを、別の形で実行的に決めてゆく、というイメージも浮かびます。

週末15日、天秤座で日食が起こります。日本からは見えませんが、金環日食です。
天王星とインコンジャンクト、誰も想像しなかったような意外な「始まり」の気配があります。すでにある条件を変更すること、ないはずの「第3の道」が浮上すること、これまで絶対と思えた選択肢が無効化すること、などが考えられます。
また、この食はドラゴンテイル、サウスノードで起こります。ドラゴンヘッド・テイルの解釈は諸説ありますが、ドラゴンテイルは「過去の世界」「慣れ親しんだ繋がり・場」を象徴するという説があります。日食は言わば「特別な新月」で、「新しい時間の始まり」のタイミングなのですが、今回はその「始まり」が、何か古いもの、懐かしい縁と結びついているのかもしれません。
天秤座は関係性の星座であり、天王星のある牡牛座も天秤座も、愛の星・金星に支配されています。この金星は日食のタイミングで、天秤座から見て「過去」の位置にあります。歩いてきた道のり、出発した時の気持ち、そもそも誰といて何を目指していたのか、といったことが、この時期の「新しい第一歩」のダイレクトな動機に重なるのかもしれません。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

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