石井ゆかりの星占い

2023/10/30 - 11/5

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
蠍座に太陽、水星、火星が集まり、魚座に土星、海王星が位置していて、水の星座にぐっと力が集まっています。今の世界は非常に複雑で大きなエモーションの渦に揉まれていますが、その状況を映し出すような星空だな、と思います。

愛の星・金星は乙女座に位置していますが、これは若干不器用な配置です。愛や優しさが内にこもって届きにくいような状態、と言えるかもしれません。また、物価高や、物資の輸送が遮断されているというニュースなど、「モノ」「お金」「供給」に関するイレギュラーな事態が注目を集めています。木星・天王星の対岸の蠍座3星の配置に、その緊張や対立の構図を見る思いがします。

リクツや計算、経済合理性、「いつもどおり」の感情の状態などが、今は求めにくい状況なのではないかと思います。個人の生活の中でも、普段のバランスが崩れ、「今は、これだけは絶対的に譲れない」と思えるようなことが多くなるのかもしれません。普段はあまり重きを置かないことに全力を注いだり、いつもは決して話さないことを話したり、といった場面もありそうです。蓄積された思い、抑えこまれた欲望などが、表に出てきて自分を振り回している、という気がするかもしれません。あるいは、より大きな、世の中を包んでいる強いエモーションの渦に、自分自身が巻き込まれ、巻き取られていくような気がしている人もいるだろうと思います。

「占いでアドバイスを」と求められる時、「こういう時期を上手に過ごす方法を教えて下さい」「こんな状況をうまく乗り切るにはどうしたらいいでしょうか」などという言い方をよく耳にします。ですが、この時期に限っては、「うまくやり過ごす」「なんとかバランスをとる」といったスタンスは、もしかすると、かえって状況を難しくするのかもしれない、と思います。今決定的に生きられなければならない強い感情があって、その強い感情をそのままに生きていくというステップを踏まなければ、「その先」にはたどり着けないようなところにいるのかもしれない、という気がするのです。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

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