こんにちは、石井ゆかりです。
今週はまず、2日に水星が蟹座から獅子座に移動し、同じく2日、海王星が逆行を開始します。両者は120度を結び、とても印象的です。
水星はコミュニケーション、知性、移動、言葉の星で、海王星は理想、犠牲、記憶、幻想などを司る星とされています。両者の組み合わせで一番に浮かぶのは「詩」のイメージです。深い悲しみや記憶をすくいあげ、広く伝えるような強い「詩」のイメージです。感情が共有され、人と人とが結びつけられます。遠く離れた人々も、私的コミュニケーションによって共感し、繋がりを感じられます。
一方、獅子座に移動した水星は冥王星とオポジションを形成します。強いメッセージを伝える非常に強いプレゼンテーション、というイメージが浮かびます。アクの強いイメージ戦略、あるものを強く輝かせることでほかのものを見えなくするようなコミュニケーションスタイル、というような形です。
すべてコミュニケーションはなんらかの意図を持って行われます。伝えたいことがある一方で、隠したいことがあります。隠したいことを隠すために別のものをガツンと表に出す、ということもよく行われます。言葉遣いひとつで印象が変わり、世の中での取り扱われ方が変わります。この時期はそんなことが、かなりどぎつい形で行われるのでは、という感じがします。
6日、蟹座で新月が起こります。新月は「スタート」のタイミングで、月は蟹座の支配星であり、とてもパワフルなスタートラインです。今回は金星がすぐ近くに位置しており、愛にあふれる、とても美しい印象の新月です。
この日は火星と土星のセクスタイルが組まれ、天王星と金星もゆるくセクスタイルを組み、木星と水星もセクスタイルに向かいつつあります。60度(セクスタイル)は協調的な角度とされ、物事がスムーズに進むかたちです。また、60度は調整、相談、合意、取引の成立、といったイメージの角度でもあります。このタイミングで多くの意思の調整が行われる、という雰囲気もあります。
上記のセクスタイルのラインナップの中で、今回の新月にいちばん「絡む」感じがあるのが土星と火星の60度です。この組み合わせは非常に鉄火で、厳しい雰囲気をまとっています。多少オーブがゆるいものの、優しく愛らしい蟹座新月に、この手厳しいセクスタイルが絡んで小三角、と読めるわけですが、たとえば「心ある裁定」「思いを汲み取った上での決断」という節目になるのかな、と思います。単なる「断罪」にならない、あたたかく人間的な第三の道が見つかる、といった雰囲気の新月です。
今週はそんな感じです。