お米派もパン派も大満足、京都の最新朝ごはんリスト。
Gourmet 2019.01.03
京食材やお米のおいしさを再発見できる正統派の和定食、異国情緒あふれる店内で楽しむモーニングセット。いま注目が集まる京の朝ごはんの人気店へ。
01. お米のおいしさに開眼! 完璧な一飯一汁。
朝食喜心 キョウト
料理はすべて「喜心の朝食」¥2,700から。海鮮和風トマト汁など計3種から選べる。写真は、昆布出汁に中勢以の熟成豚をくぐらせた「京白味噌の豚汁」。
スモーキーな香りが印象的な一保堂茶舗の「いり番茶」で目覚めの一杯。土鍋でふっくらと炊いたご飯に、熟成豚のコクが重なる白味噌のお椀と、嚙みしめるほど旨味が広がるうるめイワシ。至高の“一飯一汁”を打ち出した朝ごはん専門店では、お米のおいしさをとことん追求。10種にもおよぶ茶碗選びから始まり、お米が炊けた瞬間のみずみずしい“煮えばな”、炊きたてご飯に最後のおこげまで、日本人でも知らなかったお米の新たな一面を教えてくれる。
コースの向付として出されるのは御所南にあるゆば工房 半升の汲み上げ湯葉。豆腐に近い濃厚さと固さがあり、オリーブオイルと塩、ワサビのみでいただく。
カウンターがメインの店内は、炊き上げたご飯のいい香りに包まれている。
ちょうしょくきしん きょうと
京都市東山区小松町555
tel:075-525-8500
営)7時30分~13時30分L.O.
休)木
予約したほうがいい
www.kishin.world
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02. 無国籍な空間で、和洋ミックスの味を体感。
ミーミーミー
「ミーミーミー ブレックファスト プレート」¥1,026。ソーセージ、トースト、豆のトマト煮、キノコのスープがひと皿に。右は「カフェラテ」¥540
長屋を改装した店内にちりばめられた、ポートランドや日本の骨董市などで買い付けた雑貨や服。「好きなものを集めた」と話すオーナーのセンスが、料理にも表れる。白ゴマとクミンといったスパイスが隠し味の豆腐サンドウィッチなど、何料理とはくくれないメニューが並ぶ。旅人におすすめなのが、ラ・ブランジェ・アサノのきめ細やかな食パンや、肉の質感を残したかわきた屋のソーセージなど、京都で評判の逸品が盛り込まれたワンプレート。厳選コーヒーとのんびり堪能して。
店内に置かれたクラフト雑貨の中には、購入可能なものも多い。イートイン用のメニューのほか、自家製スコーンやケーキなども揃う。
鴨川近くの路地の静かなエリアに立つ。ここで提供しているハード系のパンは、近所の人気ブーランジェリー、ランドのもの。
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03. ゴマ豆腐に白味噌のお椀、京都の定番大集合!
馳走 いなせや
料理はすべて「一汁十菜コース」¥2,700から。二の膳のご飯は、写真の鯛茶漬けか、ゆば泉の湯葉を使ったとろろご飯のいずれかを選択。米は甘味が強い丹州河北農園のもの。
丹波の地鶏を使った料理で人気の和食店が、2018年1月から朝食をスタート。京都らしいものを食べてもらいたいという思いのもと作られた、甘味含めた全12品にもなる朝食コースが早くも話題。ナスのオランダ煮や老舗・半兵衛麩の麩を使った季節野菜の炊き合わせ、ゴマ豆腐などがのった一の膳から始まる。続く二の膳では、旬の魚の西京焼きと並び、ご飯とお椀が登場。江戸時代から続く関東屋の甘さ控えめな白味噌のお椀と、一保堂茶舗の煎茶と昆布出汁をかけて食べる香ばしさ感じる鯛茶漬けで、おいしい京都を存分に体感できる。
コースの一の膳。「京水菜 ゴマ和え」や炊き合わせなど、京食材を使った定番メニューは、どれもさっぱりしていて、朝にはうれしい味わい。
大正時代の建物を活用。店のオープンは2008年。ランチとディナータイムには、ほどよくやわらかでジューシーな、丹波の村田地鶏を使った料理が楽しめる。
ちそう いなせや
京都市中京区三条柳馬場上ル油屋町93
tel:075-255-7250
営)朝食:8時、9時、10時の同時スタート(火~土のみ) ランチ:11時30分~14時L.O. ディナー:17時~22時30分L.O.
休)月
朝食は前日までに要予約
http://chisouinaseya.com
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04. フランス郷土料理をベースにした、朝のフルコース。
ビストロ ベルヴィル
料理はすべて「旅する朝食」¥3,800から。手前から時計回りに、メインのクロックマダム、クスクスのサラダ、マリアージュ・フレールのロシアンブレックファーストティー。
「ふだんは朝食を食べないのに、旅行先では必ず食べます。その特別感が好き」と、40カ国以上を巡った生粋の旅好きオーナー。同店では、旅先からセレクトした朝ごはんを提案。ふたつのダイニングをひとつのキッチンでつなぎ、フランス料理のベルヴィル、タイ・ベトナム料理を供するトルビアックとそれぞれ展開。ベルヴィルでは、バスクの野菜料理ピペラードやタブレなど、郷土料理をベースにしたフルコースが楽しめる。なかでも「クロック(=カリカリした)」の名にふさわしい、まわりをしっかり焼き上げたクロックマダムは必食!
オレンジのコールドプレスジュースで始まるコース。続く前菜はピペラード。ピーマンとトマトの酸味、ハムの塩味をスクランブルエッグが優しく包む。
たっぷりと朝の光が注ぎ込む心地よい空間。旅先で集めたインテリアや書籍が置かれている。キッチンを挟んだ先の部屋には、トルビアックがある。
びすとろ べるゔぃる
京都市中京区常盤木町49 201号室
tel:075-708-7894
営)9時30分~11時最終入店、12時~13時30分最終入店、18時~21時30分最終入店
不定休
朝食は3日前までに要予約で、2名から。ランチは前日まで、ディナーは当日までに要予約
カード不可
http://jajouka-kyoto.jp
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※『フィガロジャポン』12月号より抜粋
photos:EDDY OMURA ,SADAHO NAITO (BON PHOTO SERVICE)