パンは太るって本当?
Gourmet 2019.02.22
フランス人とバゲットは、これ以上ないステレオタイプの組み合わせ。それにしても、パンを食べると太りやすいというのは本当?
パンは間食の代わりとなるか、それとも体重増加につながるのか。photo : Getty Images
バゲット、伝統的なパン、全粒粉パン、ライ麦パンなどさまざまなパンが存在し、朝食に昼食に夕食に、どんな時でも食べられる。そしてパンの新たなアイディアは尽きない。
フランスCSA(視聴覚高等評議会)が2018年10月(*1)にパンに関する調査を行ったところ、フランス人の3人にひとりがパンは太ると考えていることがわかった。これは本当なのだろうか?「太る食べ物というのは存在しません。問題は食べる量と何を一緒に食べるかです」と、栄養士のエメリーヌ・バコーは即答する。一方、決まったパターンが存在するわけではない。「野菜とパスタや米などの穀物、たんぱく質を使った料理がすでにある場合は、パンを追加する必要はありません」と同氏は述べる。
「精製された小麦粉を使った白パンの場合は、血糖インデックス(GI)が高く、消化する際、身体の中では砂糖と同じ扱いになります」とバコー氏は言う。体内にすばやく吸収される炭水化物を消費すると、食後すぐお腹が減り、間食してしまいがちだ。
*1 2018年10月23日〜25日にフランスCSA(視聴覚高等評議会)によって実施されたパンに関する調査を元にしている。18歳以上のフランス人1001名を対象に行ったインターネット調査。
パンはすべて同じではない
バゲット、大量生産のパン、ライ麦パン……それぞれのパンが異なる栄養的な特性を持つ。
「パンはできるだけパン屋で購入するようにし、サワードウや全粒粉パンを選びましょう」とバコー氏はすすめる。スーパーマーケットで売られる精製された小麦粉を使用したパンやバゲットはできるだけ避けたい。「栄養価が最も高いパンを探しているのであれば、雑穀を練りこんだものがよいでしょう。ただし、雑穀は熱に弱く、栄養素が低くなりがちです」とバコー氏はアドバイスし、全粒粉パンや全粒粉を半分使用したパンを推薦する。それらのパンは食物繊維を含んでおり、炭水化物の消化吸収を緩やかにする。また、ミネラルと多少のビタミンを含んでいる。
バランスのとれた食材と一緒に摂取する
甘いパンであろうと塩気のあるパンであろうと、重要なのは健康的な食事と組み合わせることである。「バランスのよい食事のためには、脂質とタンパク質のバランスを考えましょう」とバコー氏は言う。塩気のあるパンの場合、スープと卵と一緒にいただくとよい。甘いパンの場合、アーモンドバターのような油分を含んだペーストを添えて焼いて食べるのがおすすめだ。
「こういったバランスのとれた食事であれば腹持ちもよいでしょう」とバコー氏は結論づける。
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texte : Agathe Hakoun (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi