目利きの店は、才色兼備な道具の宝庫。 職人の手仕事ゆえの、暮らしになじむうつわを京で。
Interiors 2019.01.30
100年前の建築を生かした店内で、歴史や作り手に思いを馳せつつ品選び。お買い物の後は心地よいティータイムが待っている。
職人の手仕事が光る、日々のうつわを求めて。
日日
約20年前にドイツ人のエルマー・ヴァインマイヤーが始めた予約制ギャラリーを、フードディレクターである妻の奥村文絵が再始動。日本画家の西村五雲が約100年前に建てた邸宅を、ギャラリーとティールームに改装した。職人の手仕事に焦点を当て、陶磁器、漆器、木工など、暮らしにすっとなじむうつわを中心に、指輪や万年筆など日々の道具を扱う。作家ものは、日常もハレの日も活躍してくれる懐の深さが魅力だという。年に7、8回ほど企画展が開催されており、展示されている商品はごく一部。豊富なストックから要望に合わせて提案してくれるので、手仕事の背景や美学を聞きながらじっくりと選びたい。
左上から時計回りに、丸太の仕入れから漆の仕上げまで手がける木地師・仁城義勝の応量器¥44,280、角漆工房の六角盃¥21,600、つの盃各¥27,000、備前の土で焼く長野の作家・森岡光男の湯冷まし¥12,960、色も柄も豊富に揃う約200~300年前の印度更紗の古裂(B4サイズ)¥10,800~、曾田竜也の茶筒キハダ¥19,440、クリ¥21,600、ヨーロッパで活躍する陶芸家の李英才が率いるドイツで最も古い工房のひとつ、マルガレーテンヘーエの丸皿各¥6,000、長方皿¥13,000
美しい四季の花々が畳の間に彩りを添える。
併設されているティールーム、冬夏。
【関連記事】
二条城散策の後は、心地いい雑貨を探しに。
国や時代、ジャンルを超えた逸品が京都に勢揃い。
※『フィガロジャポン』12月号より抜粋
photos:SHIN EBISU