クリエイターが選んだ、こだわりの絵本&おもちゃ。#03 エディター須賀美季の、子どもの目線に寄り添う子育て。
Lifestyle 2016.11.03
本誌でもおなじみのフォトグラファーやエディター、デザイナーなど、第一線で活躍するクリエイターたちに、0歳児から読み聞かせしたいファースト絵本と、少し言葉が分かるようになってから読ませたい絵本をそれぞれセレクトしてもらった。また、国内では手に入らない海外のものから手作りのものまで、クリエイターの目線で買ってよかった、遊ばせてよかったおもちゃとは? ボブファンデーションの朝倉洋美さん、フォトグラファーTISCH(ティッシュ)さんに続き、フリーランスで活躍するエディターの須賀美季さんに聞いてみた。
『かお かお どんなかお』(こぐま社刊)
“カラフルでやわらかな絵が、子どもの表情を豊かにする。”
シンプルでわかりやすい展開と、コンピューターではなく切り絵で描かれたやさしい絵のタッチが気に入って購入。赤ちゃんは「顔」が大好きなので、最初から最後まで夢中になって見てくれます。色合いや軽妙な線、そしてさまざまな顔の表情の特徴を的確に捉えているところが、この絵本の魅力です。
普段慣れ親しんだ笑顔やまだ知らない顔の表情まで、本当にたくさんの顔が登場するのですが、めくるたびにその顔の表情を真似して見せると、とっても喜んでくれます。知らない間に読んでいる私の顔も見せているページと同じ顔になっていますが、いつの間にか子どもも同じ表情が出来るようになっていて、読むたびに子どもの成長を感じることができます。
>>あの木村カエラが翻訳を手がけた、フランス発のおしゃれ絵本。
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『ママのスカート』(千倉書房刊)
“仕掛けがいっぱい、外国絵本の楽しさが詰まった1冊。”
このフランスのポップアップ絵本は、知人からのいただきもの。スカートをめくりながら読み進めていくのですが、その仕掛けはもちろんのこと、日本語には訳しきれないちょっとした感嘆詞(たとえば車の絵で「VROUM(ブルルン)」など)を声に出して読んであげられるのも外国絵本ならでは。
真っ赤な表紙から始まって、どのページも赤と黒のみの美しいイラスト。独立したフランスのママの生活も垣間みれて、読んでる側の私も楽しめるんです。最後のオチは読んでのお楽しみですが、子どもと親の両方の成長をじんわりと感じさせてくれる良作です。
>>女の子が手仕事を楽しめる、昔懐かしいロングセラーのおもちゃとは?
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“木の温もりを感じさせる、フィンランド製リリアン。”
フィンランドを訪れた際に、見た目の可愛さに惹かれて購入したもの。手仕事が好きになり始めた4〜5歳から興味を持つようになりました。まだひとりでは上手く作れないので、私が教えながら一緒にもの作りができて楽しめます。日本で売っているプラスティック製のものとは違って、可愛い絵付けがほどこされた木製のものという点もお気に入り。作りながら親子の会話が楽しめるのも良いですよね。
須賀 美季
フリーエディター。ファッションや旅、インテリアなど多岐に渡り雑誌や広告、ウェブマガジンなどの制作に携わる。現在5歳の娘の子育て中。小学校にあがるまでに、どれだけたくさん家族旅が出来るかを日々考えている。『日経DUAL』にて、親子旅にまつわる記事を執筆中。子どもの日常を観察するブログ『Eyes full of Wonder –こどものめおとなのきもち』を連載中。
photos:JOHN CHAN