「なかなか水が飲めない...」 水分補給を習慣にするための医師からのアドバイス。
Lifestyle 2025.01.15
1日1.5リットルの水を飲もう。オッケー。でも、うっかり水を飲むのを忘れてしまったり、喉が乾かないからと言って水に手を伸ばさなかったり......。いったいどうやったらこの目標を達成できると言うのだろうか。医師に聞いた。
photography : Viktoriya Skorikova / Getty Images
人間の身体の60%は水分だ。そのため、1日を通して水分補給をしっかりすることは、必要不可欠。「水分は体温調節や消化の促進、そして栄養素や酸素の運搬に役立ちます」。そう話すのは栄養専門医のファイザ・ボッシーだ。ただ、なかには日中水分を取ることを意識していなかったり、喉が渇いたと感じるまで水を飲まない人もいる(喉の渇きは、すでに脱水症状のサインなのだ)。脱水状態を避け、適切な水分補給をするためのヒントを紹介しよう。
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少しずつ飲む
一度に大量の水を飲むことには、意味がない。それどころか、腹部の不快感に繋がったり、極端な場合には水中毒になり、吐き気や痙攣を引き起こすこともあるとボッシーは説明する。つまり、1日を通して少しずつ水を飲むのが良いということだ。そのタスクを簡単にするため、ボッシー医師は、水の入った水筒やグラスを、家や職場のあちこちに置くことを勧めている。目についたときに飲めるようにするためだ。
「(どれだけ水を飲んだか)視覚的にわかるボトルを使うのも良いですし、携帯電話のアラームを利用する手もあるでしょう」と彼女は続ける。Androidでもiosでも、水分補給をサポートしてくれるアプリケーションがある。さらに、最低限の水分を確実に摂取するため、ある時間が来たら自動的に飲む、「儀式的」な飲み物を設定することもできる。たとえば、起床時にコップ1杯の水を飲み、昼食前に1杯、昼食後に1杯、午後の休憩に1杯......といった具合だ。
水の「無味」がつらいと感じるなら、水のボトルにレモンやミント、きゅうりのスライスなどを入れてみると、風味が加わる。
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食事からも水分を摂る
「飲む」以外にも水分補給の方法はある。「ある種の食品からは、水分摂取量の20〜30%を補うことができます」とボッシー医師は言う。たとえば、果物や野菜からも水分補給ができるのだ。昼食や夕食では、皿の半分を緑の野菜、残りの半分をでんぷん質やたんぱく質の食品にしてみよう。
言うまでもないが、清涼飲料水やフルーツジュースは「コップの中の砂糖」に過ぎず、喉の渇きを潤すものではないという。また、お茶やコーヒーも水分補給にはなるが、水の代わりにはならない。紅茶の飲み過ぎは鉄分不足を招き、コーヒーの飲み過ぎは不安感や頻脈を引き起こす可能性がある。
From madameFIGARO.fr
text: Shapnam Mougammadou (madame.lefigaro.fr) translation: Shion Nakagawa