睡眠科学者が明かす、「入眠改善」と「深い眠り」を促す3つのエクササイズ。
Lifestyle 2026.01.12

入眠を促進し、睡眠時間を伸ばすために効果的な運動が、中国の研究者らによって明らかになった。

不眠症の緩和に効果的な運動があるという。photography: LaylaBird / Getty Images
人によっては、眠りに落ちること、そして夜中に起きずに眠り続けることは難しい課題だ。不眠症は治療を受けなければ悪循環に陥り、心身の健康を損なうことにつながる。 この問題を解決するため、なかには1日の終わりに運動をすることで身体を疲れさせ、リラックス効果のあるエンドルフィンの分泌を促進させようとする人もいるが、特に有効な運動はあるのだろうか?
2025年7月15日に「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に掲載された研究結果によると、その答えは「イエス」かもしれない。中国の研究者らが、入眠を促進し、睡眠時間を延長する3つの運動を特定した。
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夜中の目覚めリスクの低減
4〜26週間にわたり、不眠症と診断された患者、あるいは不眠症の症状を持つ人を対象に、13種類の不眠症緩和療法がテストされた。そのうち7つは筋力トレーニング、太極拳、ジョギング、エアロビクスといった運動だった。1000人以上の被験者を対象にした、22件のランダム化した臨床試験の結果を分析し、研究者らはもっとも効果的な運動を特定しようと試みた。
その結果、彼らは太極拳、ヨガ、ウォーキングが総睡眠時間を延長し、入眠時間を短縮すること、さらに夜間の覚醒リスクを低減することを発見した。特に、ヨガが不眠症に対してもっとも顕著な効果を示したという。「ヨガは総睡眠時間を2時間近く伸ばし、睡眠効率を約15%向上させる可能性がある」と報告されている。
だが、その他の運動も軽視すべきではない。たとえば太極拳は「入眠時間を約25分短縮する効果がある」という。また、ウォーキングは「エネルギー消費量を増加させ、コルチゾールの生成を抑制し、感情コントロールを改善、加えて、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促進することで、不眠症を軽減する」効果があるとされる。
安らかな夜を過ごすための鍵
なぜこれらの運動が良いのだろうか? 不眠症の根本には、ストレスが隠れている場合がある。そのため、身体だけでなく精神にも作用するヨガや太極拳がその解決策となりえるのだ。
「身体への意識、呼吸の制御などに重点を置くヨガは、脳の活動に変化をもたらし、良質な睡眠の妨げになる不安や抑うつ症状を緩和する」と研究者らは説明する。また、調査対象となった一部の臨床試験には方法論上の不備があるとし、結論は慎重に判断すべきだと指摘しながらも、次のように述べている。
「この研究結果は、不眠症の治療における運動の潜在的能力を強調するものであり、その役割は補助的なもの以上になりうることを示唆している」。身体活動の可能性を探究し、不眠症に悩む患者を支援するための新たな研究が求められている。
From madameFIGARO.fr
text: Marie-Thérèse Lawson (madame.lefigaro.fr) translation: Shion Nakagawa






