評価されにくいだけ? 「内向的」な人が秘めている4つの強み。
Lifestyle 2026.02.03

内向的な人は物静かで出しゃばらず、内気だったりもする。だから時には誤解されて不当な評価につながったりもするが、実際には驚くべき能力を秘めているのだ。

photography: shutterstock
プライベートであれ仕事であれ、内向的な人は控えめに振る舞い、黙って人の話にじっと耳を傾ける。一方、外向的な人は積極的に発言し、場を盛り上げる。これが、内向的な人と外向的な人の典型的なイメージだ。これ自体は誤ってない。しかし、そこから導かれる評価は、多くの場合的外れだ。内向的な人はおどおどしていて自信なさげ、自分の世界にこもって他人には冷淡、無関心と見なされがちで、逆に外向的な人は積極性があっておおらか、熱心な性格としばしば評価される。
こんな分類がどうして生まれたかを辿ると、心理学上のある定義にたどりつく。内向型と外向型という類型を最初に定義したのは、精神科医で分析心理学の創始者であるカール・グスタフ・ユング(1875〜1961)だ。彼は、エネルギーが内に向かうか、外に向かうかによって2つの性格タイプを区別した。
「内向的な人(内向型)は、どちらかといえば静けさや沈黙、孤独を求め、内面世界が原動力となるのです。外向的な人(外向型)はつながりや集団、交流を求め、外の世界が原動力となります」と、フランスの心理療法士のアンヌ=マリー・ブノワは言う。ただしこれは、内向型が社交的でない、あるいは外向型が孤独や内省に耐えられないという意味ではない。内向型はよく考え、概念やアイデアを扱うことに長けている。『La force des introvertis(内向型パワー)』(Eyrolles Poches刊)の著者でフランスの心理学者兼心理療法士のローリー・ホークスは内向型には特有の強みがあると指摘する。たとえば外向型ほど外見にこだわらず、流行に左右されにくい。また「必要十分な量だけあればいい」と考えるため、あまり無駄遣いをしない。内向型の長所はまだある。
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01. 自分の頭で考える力
内向型はリスのごとくコツコツとさまざまな見解や情報を集め、自分のなかに貯めていく。「衝動的に行動せず、なぜこうなったのかの原因や、その結果どうなるかを考え、論点を整理し、どんな解決策があるかを考えるのです」とローリー・ホークスは言うと、こうした姿勢は、「即断力がもてはやされがちな現代においても貴重です」と続けた。外向的な人よりも外部の影響を受けにくいため、「他人の話に惑わされることなく、深掘りして自分なりの意見を持つことができます」とアンヌ=マリー・ブノワは言う。結果として内向型は、争いや人間関係の仲裁役、なんらかの状況やプロジェクトのプラス面、マイナス面をまとめる役となることが多い。
02. 物事を多角的に見る力
内向型は言葉の少なさや表情の乏しさから冷淡とか無関心と言われがちだ。だが実際には、無表情であっても聞いている相手の感情や考えに非常に敏感だ。「多くの内向型は"スポンジ"のように周囲からの影響を繊細に吸収します」とローリー・ホークスは説明する。「他人に対してがっちり壁を作っているように見えても相手の話に本気で耳を傾けていることが多いのです」。内向型は相手に共感する注意深い聞き手となるだけでなく、秘密を打ち明けられる存在にもなる。「他人に注目されたい、コミュニケーションを取りたい外向型と異なり、内向型は感情や情報を自然と内に留めこみます。なので秘密も同様に扱う傾向があるのです」とアンヌ=マリー・ブノワはその理由を説明した。また仕事においては実行主体となるよりも観察者の立場にいることで、全体が見落としがちな重要情報を拾い上げることができる。
03. 関係を深める力
「内向型は自分の内面と向き合い、自分自身と深く対話します」とアンヌ=マリー・ブノワは言うと、「自分が何を体験して何を感じているのかを理解し、分析するのが好きというか、必要なのです。結果として自らの誤りや心理的ブレーキ、強みを把握しやすく、同じ失敗を繰り返したり、複雑な状況に行き詰まったりすることを避けることができます」と続けた。内省するがゆえに「深い人間関係も築けるのです。外向型と比べて最初はとっつきにくいですが」とアンヌ=マリー・ブノワはさらに指摘した。内向型はあたりさわりのない表面的な会話にあまり興味を持たないものの「身近な人が何を感じ、何に悲しみ、何に喜んでいるのかには強く関心を持ちます。親しい相手との本音トークも大好きです」とローリー・ホークスも言う。ある研究(Allen, M. S., & Walter, E. E. (2018). Linking Big Five personality traits to sexuality and sexual health: A meta-analytic review. Psychological Bulletin, 10, 1081-1110.)では、内向型のほうが外向型よりも忠実であることが示された。これは、多くの関係を求めるよりも、特定の関係を深めることを優先する傾向によるものだと考えられる。
04. 自律して行動する力
「内向型は多くの場合、自分で物事を進めていくことを好みます。たとえ指示を受けて動く立場であっても、ひとりでやり抜く力を持っているのです」とローリー・ホークスは指摘する。そして「独りだからこそ想像力を自由に巡らせ、アイデアを思いつく」クリエーターもこのタイプだと言う。アンヌ=マリー・ブノワも、内向型はじっくりと考えるからこそ「どんな危険や障害が待ち受けているかを予見でき、結果として優れた戦略を立てることも、危機の際には頼れる存在にもなります。頼れる有能な存在であることを周囲も認めているのです」と言う。そしてプライベートにおいても「この自律性は相手の領域を尊重し、過度な要求をしない姿勢として表れます。内向的な人は自分のニーズを自分で満たし、相手に過剰に依存することがないのです」
From madameFIGARO.fr
text: Eloïse Rè (madame.lefigaro.fr)






