パーティ気分にピッタリの海の幸、ホタテに合うワインは?
Gourmet 2024.01.24
柔らかくて肉厚のホタテはパーティーにぴったりの贅沢な食材。ワインに関して言えば、香り高くてミネラル感のある白ワインとの組み合わせが最良だ。
フランス語でホタテは「サン・ジャック」という。その呼び名はキリスト教3大巡礼地のひとつ、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ(訳注:「サンティアゴ」をフランス語で言うと「サン・ジャック」)に由来する。同地へ向かう巡礼者たちが、この貝殻を首にぶら下げ、湧き水で水を汲むために使用した。やがて貝殻は巡礼者の目印となった。ホタテ漁はフランスで厳しく規制されており、ドーバー海峡と大西洋で漁が解禁されるのは10月1日から5月15日まで(ただしジャージー島では一年中獲っている)。しかも貝殻の大きさが10.2センチ未満のものは獲ってはいけない。ホタテは大きければ大きいほどおいしいと思いがちだが、そうではない。フランスではブルターニュ地方エルキ産のものが、身が締まってヨードの風味が豊かだとされるが、総じて小ぶりだ。
フランスでホタテといえばブルターニュ地方の名産品。タルタル仕立てやカルパッチョなど生で食べればその繊細な味を堪能できる。ポワレにすればさらに美味しく、柑橘類と組み合わせれば、この上なく爽やかで最高に繊細な味が楽しめる。
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ホタテに合う白ワインは?
ホタテには、ミネラル感があり、非常にアマロティックな白ワインがぴったり。ただし、あまり若いワインは避けた方がいいかもしれない。特に木樽で熟成させたものは、ワインの個性やテロワールが消し去られていないか気をつけよう。
シャブリのプルミエ・クリュのストラクチャーなら、そのミネラル感でホタテが引き立つ。ブーケは最初ミネラルで、次にフルーティでフローラル。火打石、ジャスミン、洋ナシの香りを伴う。引き締まった味わいは生き生きとして深みがあり、のどを潤す余韻がある。ホタテとの繊細でデリケートなマリアージュが生まれるだろう。
シャブリよりも手頃で香り高いワインが好みならば、青リンゴ、キウイフルーツ、ミント、レモンのアロマを持つ、プイィ・フュメをお勧めする。口に含めばアロマは非常に強く、ストラクチャーは軽やかで滋味深く、エネルギッシュで、ホタテのヨード風味と完璧にマッチする。
スペインガリシア州の西海岸沿いで生まれた白ブドウ品種、アルバリーニョのように海の空気で育てられたブドウで造る、ヨードの香り高いワインもホタテと相性がいい。潮の香り、レモンやグリーンマンゴーのノートのフレッシュな波が押し寄せて、口に含むと、滑らかでピュアな味わいがしっとりと、繊細なホタテを完璧に包み込む。
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text : Enrico Bernardo (lefigaro.fr)