世界が注目! タイ・バンコクの素敵なバー巡り。
Gourmet 2024.08.04
"アジアのベストバー50"の常連であるタイは、素敵なバーが勢揃い! ミクソロジーやクラリファイドカクテルなど、最先端の味を。
摩天楼を体感するなら、ナンバーワンルーフトップへ。
Tichuca
ティチュカ
いまバンコクで最も話題のルーフトップバー。ビル最上階の46階に広がる約140席は常に満席で、来客数は1日約1500人! 都会の中のジャングルをイメージしたフロアは、さまざまな植物や竹で作られたLEDツリーに彩られ、音楽とあいまってオープンエアのクラブのよう。経験豊富なバーテンダーが作るのは、果物を搾って作るフレッシュカクテル。トロピカルな一杯を片手に、バンコクの夜景を存分に楽しんで。
左から、「Passion Fruit/Grapefruit/Guava」400バーツ、日によってレシピと値段が替わる「Vine Fizz」(取材時は440バーツ)、1日100個限定の「Yuzu Colada」480バーツ
中心地のサイアムなど、バンコクの夜景が360度見渡せる。
巨大なクラゲのようなオブジェがあるティチュカのバーカウンター。LEDファイバーはピンクや青、黄色など色が変わる。
ティチュカ
46F T-One Building, Soi Sukhumvit 40, Phrakhanong, Klongtoei
065-878-5562
ⒷTHONG LO
営)17:00~24:00L.O.(月~木、日) 17:00~翌1:00L.O.(金、土)
休)仏教の祝日
※雨天時要確認 予約不可
https://www.tichuca.co/
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ガストロノミックなカクテルでバー界を牽引。
Mahaniyom Cocktail Bar
マハニヨン・カクテル・バー
寅年の2022年にオープンするやいなや、翌年、世界のベストバー50で19位にランクインするなど、早くも注目される新星。国内外で知られるオーナーバーテンダー、ロンナポーン・カニヴィッチャポーン(ヌン)を筆頭に、若手バーテンダーが活躍する。タイ産の食材を余すところなく活用したサステイナブルカクテルは、どれもユニーク。ポメロの皮、白皮、果肉を使ったカクテルは、ジャスミン茶と合わせてすっきりと。トマト水とイカを使ったカクテルは、表面に浮かべたイカ墨で旨味をアップ。カクテルをとおしてタイ食材の新しい楽しみ方を見つけたい。
手前は、牛脂の香りをブランデーや赤ワインに移した「Cow」480バーツ。フォーム状にしたブルーチーズの塩気とマッチ。奥はドライトマトとイカから旨味を抽出し、日本酒やメスカルと合わせた「Squid」460バーツ
手前は「Pomelo」460バーツ。チリ、ゴマ、ポメロ果汁で作った小さなクラッカーと。奥は青マンゴーと黄マンゴーを使ったジンカクテル「Mango」460バーツ
オープン年をデザインソースにした虎柄の椅子やクッションは特注品。
シグネチャーカクテルは計16種。
マハニヨン・カクテル・バー
2F 100 Mahaset Road, Siphraya, Bangrak
061-664-6588
ⓂHUA LAMPHONG
営)17:00~24:00L.O.(火〜木、日) 17:00~24:45L.O.(金、土)
休)月
https://www.facebook.com/profile.php?id=100076463540818
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王家衛の映画の世界観が、そのままバーに!
OFTR
オ―エフティ―アール
オーナーは映画監督バズ・プーンピリヤとウォン・カーウァイ。こちらは映画『プアン/友だちと呼ばせて』(2021年)のセットをリアル店舗にしてしまったバー。映画に登場する電話ボックスやカウンターが置かれ、提供するカクテルは酒飲みのバーテンダーである主役を表現したジン&テキーラ&ラムの度数の高いカクテルや、ヒロインをイメージしたカクテルなど、映画ファンにはたまらないラインナップ。映画の世界観を五感で味わえる。
手前はバーボンベースの「New York Sour in New York City」340バーツ。アップルリキュールを使い、映画の舞台・ニューヨーク(ビッグアップル)を表現。奥は主人公のボスをイメージした「Wrong Island Ice Tea」390バーツ
ニューヨークで撮影する予定が、ロックダウンのため急遽バンコクでセットを制作。撮影終了後の2021年、バーとしてオープンした。月曜日以外は毎日、生演奏がある。
カーウァイがこだわったネオン×水槽。
印象的なシーンで使われた電話ボックスも健在。
オ―エフティ―アール
245/11 Soi Sukhumvit 31, Khlongtan Nuea, Wattana
02-004-2429
ⓂSUKHUMVIT
営)18:00~翌1:30L.O.(月~金) 18:00~24:00L.O.(土、日)
無休
https://oftrthailand.wixsite.com/oftr
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クラシックと最先端を融合した注目店。
Dry Wave Cocktail Studio
ドライ・ウェーブ・カクテル・ストゥーディオ
ヴェスパーといった名店出身のバーテンダーが活躍する。大理石のカウンターや波打つ土壁、木など、自然由来のものを多用した店内はアーシーなデザイン。「スーパークラシック」と銘打ったシグネチャーカクテルは、クラシックなレシピをベースにミクソロジーの技術を融合したもので、タイの野生のハチミツとバルサミコ酢を加えたエスプレッソマティーニなどが人気。
清澄した牛乳とヨーグルトを使ったクラリファイド(透明化)カクテルもおすすめ。グアバやパイナップル、ライチなど南国フルーツをアイスキューブにしたカラフルな一杯「Aloha Collins」400バーツ
波の形と色で、「フルーティ」「ビター」など味の特徴を表したメニューが個性的。
バルサミコ酢やタイムがふんわり香る「Espresso Martini」350バーツ
おしゃれなエリア、トンローに2024年1月にオープンしたばかり。遅い時間にはDJが入るなど、賑やかな雰囲気に。
ドライ・ウェーブ・カクテル・ストゥーディオ
263 Soi Thonglo 13, Khlongtan Nuea, Wattana
090-512-4111
ⒷTHONG LO
営)19:00~24:00L.O.
休)仏教の祝日
@drywavecocktailstudio
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スピークイージーな空間で、チャイナフレーバーを浴びる。
Ang Yi
アン・イー
ユニークな新店が増加中のチャイナタウン。昨年末に誕生したアン・イーも、このエリアを盛り上げる話題店だ。寺院を模した秘密の扉を開けると、薄暗く妖しい空間が広がる。ヨーロッパと中国の要素をミックスしたカクテルは、パカドン(カラシ菜の酢漬け)をテキーラと合わせた一杯や、刺激的な辛さが後を引く麻辣風味のサワーなど、料理のような発想から生みだされる。中国系の寺院からインスパイアされたというおみくじカクテルは、どんな味が完成するのかわからないワクワク感がたまらないエンタメ。
フレーバー、スピリッツ、スタイルと3ジャンルに分かれた筒の中には、それぞれおみくじ棒が入っている。計3本選ぶことで想像もしないカクテルが生まれる。「Seam Sii」460~500バーツ。写真は「ウォッカ」を「フルーティ」な味で「ハイボール」にしたカクテル。
トマト水とトウガラシ、パカドンを合わせ、豚ジャーキーを添えた「Giam Chai」390バーツ
60年以上前の建物。壁のレンガは当時のまま。2階はラウンジのような造り。
中央のドアはダミー。香炉台のある棚が入口になっている。
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最高の音と空間、南国の味に酔いしれて。
Lennon's
レノンズ
店名はジョン・レノンに由来。それだけに、音へのこだわりはバンコク随一。エントランスには6000枚ものレコードが並び、どこに座っても良音が楽しめるよう音響設計がなされている。世界で活躍するイタリア人バーテンダーによるカクテルは、ネグローニだけでも3種類。南国らしく、パッションフルーツなどトロピカルフルーツを生かしたものなど、バンコクならではの味を追求。ジョン・レノン作「Woman」など、曲にインスパイアされたカクテルも見逃せない。
エントランスには世界各国のレコードや蓄音機が並ぶ。
「Tiki Negroni」500バーツ。パッションフルーツとジン、カンパリ等を使った清涼感のあるネグローニ。
キング・オブ・ジャズの名を冠した「Louis Armstrong」450バーツ。ココナッツオイルとタリスカーウィスキーに、ビターなチョコレートを利かせた。添えられたココナッツ形チョコレートをかじりながら飲んでみて。
建築美を堪能するなら夕暮れ時がおすすめ。DJが入る21時以降はダイナミックな夜景も楽しみのひとつ。
レノンズ
30F Rosewood Bangkok, 1041/38 Phloenchit Road, Lumphini, Pathumwan
02-080-0030
ⒷPHLOEN CHIT
営)18:00~23:30L.O.
無休 ※スマートカジュアル推奨
www.rosewoodhotels.com/en/bangkok/
●1タイバーツ=約4円(2024年8月現在)
●日本から電話をかける場合、タイの国番号66の後、市外局番の最初の0を取ります。タイ国内では掲載表記通りにかけてください。
●各紹介アドレスのデータ部分のⒷはBTSの駅、Ⓜは地下鉄の駅、Ⓢは国鉄の駅を示しています。
●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間やイベントの開催時期などは、取材時から変更になる可能性もあります。
●商品・料理・サービスの価格は、表示価格とは別に消費税やサービスチャージがかかる店もあります。
●仏教の祝日は、アルコールの提供を控えたり休業になる店が多いためご注意ください。
*「フィガロジャポン」2024年7月号より抜粋
photography: Satomi Matsui(West Mountain) coordination: Sachiko Matsumoto (Chico Design)