フライドポテトは正義だ!

Gourmet 2024.09.11

まりモグ

ヘルシー志向が高まる昨今。周りでも、「揚げ物はちょっと......」「イモって太るからなあ......」と避ける女友達は数知れず。

でも、フライドポテトはおいしいんです。だから食べちゃうんです。止まらないんです。

カリカリタイプ、ホクホクタイプ、しょっぱいタイプ、甘味感じるタイプ、そのバリエーションも千差万別。揚げたものはだいたい大好き、特に深夜帯のフライドポテトが大好き!な食担当まりモグが、ここ数カ月で出合ったフライドポテトをタイプ別にレポート。

いま、声を大にして言いたい!フライドポテトは正義だ!

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エントリーナンバー1:

リュトモス@品川 「フライドポテト」

東京のホテルバーを特集していた時に出合ったのが、ストリングスホテル東京インターコンチネンタルのフライドポテト。元々ホテル内のバー、リュトモスが提供するカクテルの大ファンだったのですが、おつまみとして頼んだ「フライドポテト」(¥1,310)が大ヒット! ホテルクオリティの精悍な佇まい、上品なほっくり感にうっとり。塩、トリュフ風味、ケイジャンと3つのフレーバーから選べるのですが、お気に入りはトリュフ風味。カクテルとの相乗効果で、手が止まらなくなります。ケイジャンも評判なので次回トライしてみたい!

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エントリーナンバー2:

スピガ@表参道 「最高峰の芋料理 フライドポテトの新しい形」

見た瞬間、その造形におののいたのがスピガのフライドポテト。平行に切れ目が入っているアコーディオンスタイルは、初めて見ました。今年オープンしたばかりのスピガは、フレンチレストランCIRPAS(サーパス)の吉田能シェフが監修しているだけあり、どの料理もひねりが利いています。「最高峰の芋料理 フライドポテトの新しい形」(¥1,100)は、厚めのポテトチップスを食べているような部位もあれば、イモ感をしっかり感じる部位もあり、ひとつでいろんなジャガイモのテクスチャーが楽しめるのがポイント。

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エントリーナンバー3:

セラードア@外苑前 「フレンチフライ"CDAスタイル"ライムアイオリ」

インポーター会社、ジェロボームが展開するワインレストラン。ショップの棚から気になるワインを選び、奥のレストランに持ち込むこともできるので、ワイン会で重宝しています。「フレンチフライ"CDAスタイル"」(¥990)は3年前のオープン当初から大人気! 大ぶりにカットされたジャガイモは、「カリカリ」ではなく「サクッ」とした繊細さで、中からは熟成感のあるイモの旨味があふれます。皮付きなのも旨味UPのポイント! 最初にシャンパーニュを飲むタイミングでオーダーしますが、先日は締めにも食べたい!とおかわりオーダーしました。

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エントリーナンバー4:

グレープリパブリック ヴィネリア サローネ@鎌倉 「メークインとローズマリーのガリガリロースト」

8月にオープンしたばかり! 山形のグレープリパブリックのフラッグシップレストランというだけあり、同ワイナリーのボトルが多数楽しめます。ワインのおともはすべて、サローネグループの各シェフが開発しているのでその味はお墨付き。なかにはパスタ世界チャンピオン、弓削シェフのメニューもあるので一心不乱にパスタをオーダーしていましたが、ふと目に留まったのが「メークインとローズマリーのガリガリロースト」(¥990)。「ガリガリ」とメニューにはありますが、メークインを使っているので中心部はとってもなめらか! ローズマリーの香りがワインを誘います。生粋の揚げ物好きなので、ふくどめ小牧場のラード」で揚げた、というのがオーダーにいたったいちばんの決め手になりました......。

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エントリーナンバー5:

ビストロ イズミー@幡ヶ谷 「フライドポテトIZUMY」

昨年の「いま行きたいのは、小さくておいしい店」特集で紹介したイズミー。シェフは長らくオーストリアで修業してきた方で、ジャンルレスな料理が楽しい! その中でも、店名が付いたフライドポテト(¥1,000)は、まさにスペシャリテ。カリッ&ふわっ&ホクホクが同居した絶妙なテクスチャー。時期によってサマートリュフやトリュフを追加できますが、個人的にはスタンダードが好み! 添えられたサワークリームで味変を愉しんで。

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エントリーナンバー6:

エスプリ・セー・ケイ・ギンザ@銀座 「ポムフリット 2種のソース」

小林圭シェフが虎屋とコラボし、オープン早々話題に。アラカルトが基本なので、魅力的なメニューを眺めながら、構成を自分で組み立てる幸せな時間がここにはあります。熟考のうえメインに「鳥山牧場 紡ぎ和牛 炭火焼き」をオーダーしたところ、「付け合わせはどうなさいますか?」と。メニューに再び目をやると、「ポムフリット」の文字。迷わずチョイス。フランス語表記に期待も高まります。登場したポムフリットはいたってシンプル。ですが、食べると驚きの軽さ!ベタっとした油ぽさがありません。一見ふつうのケチャップかな?と付けたソースは、ほどよい酸味でオリジナリティがありました。ディルが入ったサワークリームと、交互に食べる楽しさといったら。付け合わせのため、単品のオーダーは不可なのでご注意を。

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エントリーナンバー7:

マーディガン@西麻布 「フライドポテト」

ヤザワミート謹製の黒毛和牛の炭火焼きに、マグロ問屋の雄・やま幸の特選マグロご飯など魅力的なラインナップに心躍ります。初めて訪れる方には、これらの料理が組み込まれたマーディガンの"いいとこどり"コースがおすすめです。おいしいごはんとおいしいワインをいただくと、どんどん胃が拡張するという傾向にあるまりモグは、どうしてももう1品食べたくなり、常連さんにファンが多いという「フライドポテト」(¥900)を追加発注。カリカリ感と、肉厚なほっこり感......どちらも兼ね備えたミスパーフェクトなフライドポテトでした。バスクのピメントンパウダーがかかったマヨネーズも、ジャガイモも旨味をぐんと引き上げてくれます。お客さんの中には、このフライドポテトとシャンパーニュだけ、という人もいるとか。ここはやっぱり西麻布。おいしいものを食べつくした、大人が集まる場所なんだなと実感しました。

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エントリーナンバー8:

オンザヒル@代官山 「フライドポテト(ロメスコソース)」

長年こっそり通っている秘密の店。バスクを彷彿させるピンチョスのほか、肉料理やパスタも種類豊富で、どれもワインに合うこと合うこと。ちょっと飲みたい時、お腹ペコペコの時、どんな場面でも受け止めてくれる精神安定剤のような店です。意識していないのに気づけば頼んでいる、のがやっぱり「フライドポテト」(¥600)。そのまま食べればビールにぴったりな正統派フライドポテト、添えられたロメスコソース(パプリカとトマトをベースにしたソース)にディップすればワインが欲しくなるグルマンな風味に。これぞフライドポテト界の二刀流です。

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エントリーナンバー9:

ヘンダーソン@奥渋 「フレンチフライ」

今年4月に誕生したヘンダーソンは、「ビストロといったらこれだよね!」とパリラヴァーの心をくすぐるメニューが豊富。「ポワロネギのヴィネグレット」や「パテドカンパーニュ」など、マストオーダーなものは多々あるのですが、ぜひおすすめしたいのが「タルタルドブッフ」と「フレンチフライ」(¥800)の組み合わせ。細すぎず太すぎずなフレンチフライは、タルタルと交互に食べると最高のマリアージュ! ほどよい塩気が、自然派ワイン、特にナチュールのオレンジワインを誘います。

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エントリーナンバー10:

代官山カルネジーオ@代官山 「フライドポテト」

うまい肉の店にフライドポテトあり。ご存じ、恵比寿を中心に展開するカルネジーオですが、シグネチャーメニューのステーキの付け合わせとして、やっぱりありました「フライドポテト」(¥715)。カリカリ派にはうれしいエッジが利いたクリスピーな食感で、だれもが一度は食べたことのある"あの味"です。塩気もしっかり。メインのステーキにどうしても気が向いてしまいますが、全員無意識で食べていて気づけばからっぽに。それがカルネジーオのフライドポテトです。

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text: Mari-Mogu

幼少期よりアジア、欧米、太平洋の島々などを旅し、モンゴルの羊鍋からフランスのエスカルゴまで現地の料理を食べ歩く。特に香港は、多い時で年4回のペースで通うほどの“香港迷”。食べ過ぎ飲みすぎがたたり、28歳で逆流性胃腸炎を発症。2021年にJ.S.A.認定ワインエキスパートを取得。

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