ヒーラー・星読みyujiが指南、日本国内で運気アップを導く5つの旅先は?
Travel 2024.08.12
風の時代の節目となる2024年下半期に訪れたい、運気を上げる旅先や行動は? 旅の心得とは? 自身も各地を巡る、ヒーラーで星読みのyujiがアドバイスする、開運旅のキーワード。
風の時代が始まった2020年は、コロナ禍の影響を受けて働き方や暮らし方が大きく変わった年でもあった。あれから4年、旅行や移動といった日常を取り戻しつつあるいま、取り入れたいキーワードはなんだろう?
「『感覚を研ぎ澄まし、自分の軸を取り戻す』こと。他者や社会を慮おもんぱかることなく、自分ファーストで動くことが自身の望みを引き寄せます。そのために、アンテナ感度を高めましょう」
自分の感覚を研ぎ澄ますために、"ハイダウェイ"を目指したい。都会の喧騒や情報のシャワーから距離を取り、自然の中に身を置いて自分の内面に向き合ってみる。自分の心に大きな余白を作る行動が開運に繋がる。
「また、24年下半期から開運の星である木星がセンサーやアンテナを司る双子座に入ります。ですから、もうひとつのキーワードとして、『文化的・知的好奇心を満たす』があります」
たとえば古代文明発祥の地や歴史的なスポットを訪ねる、あるいは自身の先祖のルーツを辿ってみる。旅に文化的な体験を求めることが、自分軸を取り戻す助けになってくれるはずだ。
「今年下半期〜来年の旅は、移動のプロセスにも注目してみてください。たとえば、徒歩や自転車で旅先を巡る。目に映る風景を丁寧に咀嚼し、そこから自分が必要とするものだけを吸い上げてみましょう。情報処理の解像度を上げることは異なる視点で世界を見ることに繋がり、内面をアップデートさせるのです」
運気アップを導く旅先・国内編
岩手県 [ 花巻・盛岡 ]
探究心の求めるままに、作家や画家の足跡を辿る。
「文化的・知的好奇心を満たす旅として、お気に入りの作家や文化人を輩出した地域を訪れ、ゆかりの場所を巡ってみても」(yuji)
たとえば、宮沢賢治や石川啄木、萬鐵五郎や松本竣介などの文豪や画家を輩出した岩手県。盛岡市にある岩手県立美術館では、郷土にゆかりのある美術家たちのコレクションを鑑賞でき、宮沢賢治や田宮虎彦が愛した花巻市の秘湯・鉛温泉では、湯治で心と身体を休めることができる。眼前には花巻温泉郷県立自然公園があり、自然の癒やし効果も期待できそう。
萬鐵五郎、松本竣介、舟越保武といった郷土の作家のコレクションの充実に努める。幅広い年代に向け、体験型プログラムも実施している。
開湯600年の歴史を持つ花巻温泉郷の鉛温泉。創業家と親戚関係にあった宮沢賢治は幼少時から訪れていた。
田宮虎彦の小説『銀心中』の舞台にもなり、作家本人が1カ月余りの間、逗留して執筆した客室(20号室)がそのまま残されている。
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兵庫県 [ 城崎温泉 ]
歴史と文化に彩られた温泉街をそぞろ歩く。
小説家の志賀直哉が初めて兵庫県の城崎温泉を訪れたのは1913年のこと。逗留中の出来事を綴った『城の崎にて』の発刊後、白樺派を中心とした多くの文化人が訪れるようになった。
「"歴史と文化といで湯"をテーマに、風情ある柳並木の温泉街をそぞろ歩きたい」(yuji)
温泉街の中心地にある旅館、小林屋には、昨年新たなダイニング、CYAN─詩庵─がオープン。この地域ならではの食材を使った料理を楽しめる。地域ゆかりの作家に関する展示を行う城崎文芸館も見逃せない。
江戸時代中期創業の小林屋。1925年の北但大震災後に再建されたベンガラ塗装の本館は、登録有形文化財に指定されている。
CYAN─詩庵─では、松葉ガニや但馬牛、八鹿豚といった食材が、美しいうつわで提供される。
志賀直哉と白樺派の作家たちの城崎との関わりを紹介する常設展ほか、現在の作家と地域の繋がりを取り上げる企画展も開催する。
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佐賀県 [ 嬉野 ]
最高の一杯を求め、嬉野の茶畑に遊ぶ。
佐賀県西部に位置する嬉野は、1300年前に開湯した嬉野温泉と、500年前に栽培が始まった嬉野茶、400年の歴史を持つ肥前吉田焼と、3つの伝統文化が息づくエリア。
「個人的に興味があるのが、嬉野で行われているティーツーリズム。茶畑で体験するティーセレモニーにはハイダウェイ感もありつつ、茶畑の風景に日本人の心を再確認できそう」(yuji)。
コンシェルジュが淹れてくれるとっておきの嬉野茶を肥前吉田焼の茶器でいただくティーセレモニーのほか、自転車で茶畑を巡るティーサイクリングなど、ユニークなプログラムが用意されている。
高台にある茶畑に設けられたスペースで、茶農家もしくはコンシェルジュがお茶を淹れてくれる。嬉野温泉街を見下ろしながらいただく一服は格別の味わい。
https://tea-tourism.com
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愛媛県・香川県 [ 瀬戸内 ]
自転車に乗って島を巡り、植物の力に癒やされる。
移動のプロセスに注目するなら、ぜひ訪れたい瀬戸内やしまなみ海道の島々。現地までは新幹線や飛行機でアクセスするとして、旅先ではレンタサイクルして。
「注目しているのは、しまなみ海道の因島と、大山祇神社を擁する大三島。愛媛県側で"日本初のゼロエネルギーホテル"を掲げるいとまちホテルゼロの試みもスマート」(yuji)
省エネと創エネでエネルギーを自給自足するいとまちホテルゼロ。西条市の風景にインスピレーションを求めた水場は、ダグアウトアーキテクツが手がけたもの。
愛媛県内を中心に産出される、伊予青石の色調を取り入れた客室。
岡山からフェリーに乗り小豆島まで足を延ばしたら、島特産のオリーブで心と身体をととのえるというコンセプトのウェルネス施設へ。
「千年オリーブテラス フォー ユア ウェルネスでは、植物の癒やしの力を体感できそう」(yuji)
小豆島の自然やオリーブを通して五感を研ぎ澄まし、自然との調和を目指す千年オリーブテラス。プランツメディテーションなども提供。シンボルツリーは樹齢1000年のオリーヴ大樹。
瀬戸内海を一望できる宿泊施設も。
しまなみ海道の大島に誕生した、古民家を改築した一棟貸しの宿。サイクルスタンドも備えており、サイクリストにおすすめ。
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高知県 [ 足摺 ]
四国最南端の足摺地方で、太平洋の大パノラマをひとり占め。
「ハイダウェイとして注目しているのが、"東京から最も遠い"といわれる高知県の足摺半島。1.5kmにわたって白砂のビーチが続く足摺宇和海国立公園は、野生動物が棲む無人島から渓谷まで野生美に彩られています。駅、空港から遠くアクセスしにくい分、不要なノイズをシャットアウトできそう」(yuji)
おすすめは足摺半島の西部、花崗岩の断崖絶壁に立つ竜宮神社。
「樹林帯を抜けた先にある境内では、太平洋を一望する360度の大パノラマに圧倒されます」(yuji)
宿泊は国立公園内にあるザマナヴィレッジへ。目で舌で、大自然を味わうという趣向だ。
高知の方言で「とても」を意味するザマナ。老舗旅館をリノベーションし、2022年にオープン。
太平洋に突き出たテラスを設けたオーシャンビューレストランでは、黒潮が育んだ海の幸や四万十川の食材を楽しめる
*「フィガロジャポン」2024年8月号より抜粋
editing: Ryoko Kuraishi