世界一のホテルがついに決定! 2025年「世界のベストホテル50」が公開された。
Travel 2025.11.12

「世界ベスト50(The World's 50 Best)」が2025年「世界のベストホテル50」を発表した。今年、ベストホテルに選ばれたのはどのラグジュアリーホテルだろうか。

思わず息を呑む斬新なデザイン、見事な眺望、そして最高の食。エレガントで静謐な空間を楽しむ。そんなすばらしいひとときを顧客に提供しているラグジュアリーホテルはどこだろうか。世界各国の専門家800名が選んだベストホテルランキングが「The World's 50 Best」より発表された。
現代アート
数多ある施設の中から見事1位を獲得したのは「ローズウッド香港(Rosewood Hong Kong)」だ。世界16か国に展開するラグジュアリーホテルグループが運営する同ホテルは、まさにアジアのホスピタリティの粋を象徴している。開業は2019年。香港のウォーターフロント、尖沙咀(せんさしょ)地区にある高さ270メートルの超モダンなタワーホテルからはヴィクトリア港や香港のスカイラインを一望できる。スイートルームを含む客室は413室。どの部屋もダミアン・ハーストや王克平(ワン・クーピン)など著名なアーティストの現代アート作品で飾られ、明るく洗練された空間となっている。館内にはミシュランの星を獲得した「レガシーハウス(The Legacy House)」と「チャート(Chaat)」を含む11のレストランがある。
目の肥えた顧客
ランキングの2位と3位には、タイの首都バンコクにある「フォーシーズンズホテル バンコク アット チャオプラヤーリバー(Four Seasons Bangkok at Chao Phraya River)」と「カペラ バンコク(Capella Bangkok)」が名を連ねた。ここ数年で、アジアがラグジュアリーツーリズムの滞在先として浮上し、世界中から目の肥えた顧客が集まっていることを示す結果となった。
第4位には、コモ湖畔に佇むホテル「パッサラクア(Passalacqua)」が選ばれた。2023年には1位を獲得した同ホテルは、ロマンティックな庭園のある理想的なおこもり場所としてカップルに高い人気を誇る。
第5位には、シンガポールの名門「ラッフルズ(Raffles Singapore)」がランクインして安定の存在感を示した。エレガントで豪華な同ホテルはエヴァ・ガードナー、エリザベス・テイラー、ジャクリーン・ケネディ、チャーリー・チャップリン等々、多くの文化人や映画スターらが訪れた歴史を持つ。ジンとチェリーリキュールベースの名カクテル「シンガポール・スリング」発祥の地としても有名で、これは20世紀初頭に同ホテルのバーテンダー、ニアム・トン・ブーンが考案したものだ。当時、公の場で女性が酒を飲むのは不謹慎とされたため、女性が周囲の目を気にせず飲めるよう、ジュースのような色合いにしたそうだ。創業者のサーキーズ兄弟が1887年にオープンしたホテルは改修工事でしばらく休館した後、2019年に再オープンした。
惜しくもフランスのホテルはトップ10入りを逃したが、名門4軒がランキング入りしている。創業100周年を迎えた「ル・ブリストル パリ(Le Bristol Paris)」は昨年の40位から19位へと大きく躍進した。すぐ後に「シュヴァル ブラン パリ(Cheval Blanc Paris)」が21位、「オテル ド クリヨン(Hôtel de Crillon)」が23位と続いている。
地中海の魅力
さらさらの砂に紺碧の海。地中海のコート・ダジュールもラグジュアリーホテルにとって理想的な舞台だ。ニースでは、2024年開業の「オテル・デュ・クヴァン(Hôtel du Couvent)」が注目を集めた。レモンやリンデン、オリーブの木々に囲まれ、明るい日差しが降り注ぐ建物には、かつて女子観想修道会のクララ会、次いで聖母訪問会が置かれていた。歴史を感じさせるこの場所を800人の専門家も見逃さず、見事ランキング第27位に選ばれた。
From madameFIGARO.fr
text: Solene Delinger (madame.lefigaro.fr)







