小さなご近所を愛する、パリ流の暮らし方 元気な個人商店が集うパリ11区は、下町情緒あふれる街。
Paris 2021.04.28
遠出が難しいいま、パリジェンヌにとって身近なコミュニティは大切。11区に暮らすエマが、下町情緒あふれるバルマンティエ&サンタンブロワーズの魅力を案内します。
案内人
Emma Houv エマ・ウーヴ(モデル)
@emmahouv
1980年代初頭からおしゃれなカフェやブティックが登場し、若者に人気のエリアとして栄えてきたバスティーユ界隈。そして、隣り合わせのパルマンティエやサンタンブロワーズは昔ながらの個人商店が残る元気な街。下町情緒あふれる雰囲気に惹かれ、エマも2年前からサンタンブロワーズで暮らしている。進学を機にパリに引越した時も、ここに限定して物件を探したという。「仕事帰りに小さなブーケを買ったり、ブリオッシュを食べながら散歩したり。近所でこだわりのパンやチーズも揃うし、とにかく便利」と話す。「お店の人もみんな親切! 買い物じゃなくても、通りかかるとつい寄り道しておしゃべりしてしまう。ここに暮らしていると、寂しさを感じずにすむの」
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日常を彩るビビッドなブーケ。
セゾン
美大で空間デザインを学んだ同級生デュオが、2年前にオープンしたフローリスト。季節の花材を用いながら、大胆な色や形の組み合わせで、クラシックなスタイルとは一線を画す斬新なアレンジメントが評判だ。新世代のアーティストとして広告や雑誌でも活躍中。
左:イヴ・クラインをイメージするブルーでペイントし、花が美しく映えるように計算されたモダンな内装。左:店先には季節の新鮮な花々が手頃な価格で並んでいる。
62, rue Oberkampf 75011
tel : 01・48・03・48・65
M) PARMENTIER
営)10時30分~19時30分(火~土) 11時~19時30分(日)
休)月
www.saison.studio
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暮らしに寄り添う、オーセンティックな雑貨店。
ランドライン
キッチン用品や文具、衣料品、子どもの玩具など、フランスを中心に世界中から優れた生活必需品を厳選。過剰包装の軽減にこだわり、サステイナブルなものであることもセレクトの基準。「昔から愛されている定番アイテムがお目当て! 」と言うエマもよく訪れている。
左:オーナーと仲良しのエマは、おしゃべりしながら買い物を堪能中。右:常に80ブランド以上のアイテムを取り扱う。
左:老舗メルスリー、サジューのソーイングセット75ユーロ。右:自然成分配合の虫除けバーム8.50ユーロ
107, avenue Parmentier 75011
tel:01・43・55・83・61
M) PARMENTIER
営)14時~19時(月) 10時~19時(火~土)
休)日
Instagram:@landlineparis
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地産地消がモットーの店で、人気シェフの惣菜を。
キュイストゥ
パリから100㎞圏内の生産者にこだわり、地産地消の食材やワイン、キッチン用品を扱うエピスリー。人気テレビ番組で活躍中のシェフ、ジェレミー・モスコヴィッチが監修する、本格的なフレンチ惣菜もテイクアウトできるとあって、昼時には地元の人たちで賑わう。
木目調のナチュラルなインテリアが可愛い店内。野菜や果物のほか、豆や穀物は量り売り。
オーナー(左)は25歳の若き実業家で、最近パリ10区に2店舗目もオープンしたばかり。
左:野菜がたっぷり入るサイズのエコバッグ(20×28㎝)5枚入り3. 50ユーロ 右:コロンとした形が愛らしい木のクルミ割り5.20ユーロ
52, rue Popincourt 75011
tel : 01・58・30・35・83
M)SAINT AMBROISE
営)10時~14時30分、16時30分~20時30分(月~金) 10時~20時30分(土) 10時~18時(日)
休)無休
Instagram : @cuistou
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パリジャンから再注目のブリオッシュ専門店。
ラ・ブリエ
軽やかな口当たりで近頃人気が再熱のブリオッシュだが、IT業界出身のオーナーが専門店をオープン。発祥地ノルマンディの伝統的なもの、ローヌアルプ地方のプラリネ入りやパリ近郊ナンテールの山型など、土地ごとにアレンジされたブリオッシュを食べ比べよう。
店の奥にある工房では、シンプルな原料から作る職人技を見学できる。
人気メニュー3種。左からシナモン入り2.00ユーロ、チョコチップ入り2.40ユーロ、チョコパウダー2.30ユーロ
69, rue Sedaine 75011
tel : 09・71・46・00・62
M)SAINT AMBROISE
営)7時30分~19時30分
休)月
Instagram : @la_briee
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免疫力アップで話題! パリ初の発酵食品店。
フェルマンタシヨン・ジェネラル
100%天然材料で作られるパン、ワイン、野菜の漬物などを扱う発酵食品店。元ソムリエのふたりが2019年にオープンして以来、地元の人から口コミが広まり、連日売り切れになるほどの人気店に。フランス人シェフが作る、キムチと赤キャベツの酢漬けが人気メニュー。
焼きたてのパンがずらりと並ぶ、ナチュラルな雰囲気の店内。
左上:可愛らしいパッケージに詰められた、白菜やニンジンの韓国風キムチ 300g 9ユーロ 左下:クルミとオレンジ入りの「Pompette」 1kg 20ユーロ 右:オーナー自慢は、アーモンドやレーズン、オレンジが入ったパン「Boulou Tunisien」 1kg 22ユーロ
37, rue de la Folie- Méricourt 75011
tel : 07・86・56・43・41
M) SAINT AMBROISE
営)12時~20時
休)日、月
Instagram : @fermentationgenerale
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フランス国内の生産者を訪ねて、100種以上のチーズが集合。
ラ・フロマージュリー・ゴンクール
常時100種類以上が揃うチーズ専門店。子どもの頃からチーズ好きだったというオーナーが、フランス国内の生産者を訪ね歩いて厳選したもののみ扱う。春夏はフレッシュなヤギのチーズ、冬はモンドールに代表されるウォッシュチーズなど、季節限定で登場するチーズも見逃せない。
最近はさっぱりとしたシェーヴルチーズも人気。
左:銀行員から転職して店を始めたオーナー(左)の並々ならぬチーズ愛を感じて。地下カーブでは、約30種類のチーズを熟成させている。右:店の前には、買い物中の飼い主をおとなしく待つ犬たちがたくさん!
1, rue Abel Raboud 75011
tel : 01・43・57・91・28
M)GONCOURT
営)9時~13時30分、15時30分~20時(火~金) 9時~20時(土)
休)日、月
Instagram : @lafromageriegoncourt
※『フィガロジャポン』2021年5月号より抜粋
photos : AYUMI SHINO, réalisation : HIROKO SUZUKI