脱クラシックが合言葉! 新しい左岸を散歩。 ファッション好きも注目、いま左岸がモダン化する理由。

Paris 2023.04.29

話題のカフェ、ファッションやインテリアの新店が登場し、脱クラシックが進む左岸。このエリアで育ち、ファッションブランドを営むアリスが考える、左岸ならではの進化が進む理由とは?

▶︎マル・ダッラ・ピッコーラ/画家
▶︎アリス・フレネル/アルフィー パリ創設者、デザイナー
▶︎モニカ・ドゥ・ラ・ヴィラルディエール/ジャーナリスト

地元愛あふれる住人が、
若い人たちをサポートしてくれる。

Alice Fresnel
アリス・フレネル/アルフィー パリ創設者、デザイナー

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オルセー美術館から徒歩圏内の閑静な住宅街に実家を持つアリスは、現在もこの周辺で暮らしている。「歴史を重んじるけれど懐古主義ではない」ことが、左岸ならではの現在の発展の方向性だと考えているそう。

「建物のオーナーは、その場所が歩んできた軌跡を有意義に未来へ継承したいから、左岸で若い人たちが新店舗を構えることには意外と協力的」

フランス人はもともとクリエイティブで好奇心旺盛ゆえに、「パリらしいエスプリが感じられ、現代のライフスタイルにマッチする新しいアイデアならば、年配層からも受け入れられる」とも。古典的で敷居が高いエリアという左岸イメージは払拭されつつある。アリスも「最近は同世代の友人と左岸で過ごす時間が多くなったかな」と言う。新旧のミックスが盛んになり、地元愛のある住人の協力で左岸ならではの魅力に繋がっている。

7区で生まれ育った生粋パリジェンヌ。マニッシュなファッショブランドを立ち上げ、新世代のスタイルを体現する。左岸に新店がオープンすると、すぐに足を運んでいる。
@alfietootsie

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Noir |ノワール

コーヒー愛好家の新たな集いの場。

2021年にスタートし、瞬く間にフランス全土で11店舗を構えた人気コーヒーショップ。季節に応じて6、7種類のコーヒー豆を販売し、コク、苦味、酸味の調和が取れたオムニ焙煎にこだわって。ピュアな味わいを楽しんでほしいと、コーヒーのおともにはグルテンフリーのヘルシーな焼き菓子を提供。「侘び寂び」がコンセプトの空間も心地よい。

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ラテ 4.50ユーロ、クッキー各4.50ユーロ、ピーナッツ&チャイ、ココナッツ&抹茶などチョコレート各3.50ユーロ

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ピンクの壁が目を惹く内観。

Noir |ノワール
9, rue de Luynes 75007
ⓂRUE DU BAC
営)8:00~18:00(月~金) 9:00~18:00(土、日)
休)無休
https://noircoffeeshop.com

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Casa Lopez |カーサ・ロペス

温もりあふれる、カラフルな手仕事。

スペインとポルトガルの伝統手法で作られた陶器やラグ、テキスタイルを展開。南欧特有のビビッドなカラーパレットと自然にインスパイアされたモチーフで空間を彩る。1階ではランプシェードやラグ、地下には所狭しと色鮮やかな皿やテーブルウェアが並ぶ。通りの向かいにもベッドシーツなどテキスタイル専門店を構えている。

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ハンドペイントが施され、ひとつひとつ異なる表情を持つ皿12ユーロ〜

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テキスタイルには刺繍のオーダーも可能。

Casa Lopez |カーサ・ロペス
26, boulevard Raspail 75007
01-42-22-66-04
ⓂRUE DU BAC
営)11:00~19:00(月~土)
休)日
www.casalopez.com

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Voyage |ヴォヤージュ

多国籍な雑貨をモダンにまとめる手腕。

インテリアデザイナーの女性が、旅をテーマに掲げたショップ。南フランスに構える1軒目が評判を呼び、2020年、パリにもオープン。モロッコの職人が作るテーブルクロスやイタリア製ハンドメイドのバッグ、チュニジアで見つけたジュエリーとともに、オリジナルアイテムも揃える。彼女の異文化ミックスな感性によって、エキゾティックなアイテムもモダンな表情に。

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家具からテーブルウェア、服まで、幅広くラインナップ。モロッコ製のテーブルクロス 85ユーロ〜

Voyage |ヴォヤージュ
42, rue de Grenelle 75007
01-43-22-09-96
ⓂRUE DU BAC
営)14:00~19:00(月)
10:00~13:00、14:00~19:00(火~金)
11:00~13:00、14:00~19:00(土)
休)日
@voyageholidayshop

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Café Nuances |カフェ・ニュアンス

エネルギッシュなバイブスあふれるスタンド。

アリスが頻繁に通う、テイクアウトのみのコーヒースタンド。クラシックな左岸だからこそ若々しいエネルギーを感じるアドレスを作りたいと、この1月にオープン。定番カフェメニューのほか、ローズが香り立つラテや甘党に支持されるハニーシナモンラテ、オレンジ抹茶ラテなど、個性的なフレーバーも用意。ランチタイム過ぎには行列必至だ。

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鮮やかなオレンジの外観がサン・シュルピスで眩しい。アフリカ産コーヒー豆を厳選し、パリで自家焙煎。カプチーノ4.50ユーロ

Café Nuances |カフェ・ニュアンス
22, rue du Vieux Colombier 75006
ⓂST-SULPICE
営)8:00~18:00(月~金) 9:00~18:00(土、日)
休)無休
https://cafenuances.com

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Mira Stella |ミラ・ステラ

ノルマンディの庭に咲く、植物モチーフのジュエリー。

シルバーウェアのクリストフルの創業者一族ソフィ・ブイエ=デュマが始めたジュエリーブランドが、12月に初の旗艦店をオープン。ノルマンディの別荘で育んできた庭園からインスピレーションを得て花やハーブをモチーフにしたデザインを提案し、リサイクルゴールドを軸にジェムストーンやウッドで装飾。可憐に揺れるオーガニックなフォルムがカギ。

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アートが飾られた和やかな店。18カラットローズゴールドネックレス8,100ユーロ、ピアス 1,800ユーロ〜

Mira Stella |ミラ・ステラ
2, rue Guisarde 75006
01-42-01-01-10
ⓂMABILLON
営)14:30~19:00(月) 10:30~19:00(火~土) 10:30~16:00(日)
休)無休
https://mira-stella.com

●1ユーロ=144円(2023年4月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。 
●各紹介アドレスのデータ部分のⓂは地下鉄の駅、Ⓣはトラムの駅を示しています。 
●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間や開催時期などは、取材時から変更になる可能性もあります。ご了承ください。

*「フィガロジャポン」2023年5月号より抜粋

photography: Kathrine Gulla coordination & text: Elie Inoue

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