植物染料化粧品ル・ルージュ・フランセとオペラ座のコラボレーション。

Paris 2023.09.22

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2年前にここで紹介したように、「Le Rouge Français(ル・ルージュ・フランセ)」は2019年に植物染料の口紅を発表した高級化粧品のブランドである。そのル・ルージュ・フランセが9月5日、パリ・オペラ座とのコラボレーションによるコレクション「Rouge Opéra(ルージュ・オペラ)」を発表した。

オペラ座はオーディオのドゥヴィアレや、ルコックスポルティフともパートナーシップを結んでいるが、その基準となるのはメイド・イン・フランスであり、エクセランスのメゾンで、エシカル面で同じ目標を掲げ、お互いの間に共鳴があることだという。ル・ルージュ・フランセとはそれに加えて、サヴォワールフェールや仕事の伝承という点も挙げられる。さらにもうひとつ、ルージュ(赤)はパリ・オペラ座に結びつく色なのだ。18世紀にはオペラ座というと色はブルーが主だったところ、オペラ・ガルニエを設計したシャルル・ガルニエが女性の顔色をよりきれいに見せるから、と赤を採用したのだそうだ。

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左:ル・ルージュ・フランセを創業したバイオテクノロジー・エンジニアのエロディー・カルパンティエ。現在6歳になる長女を妊娠中に植物染料の口紅というアイデアを得たのが、ブランドの始まり。いまや世界に200カ所のセールスポイントがあるそうだ。 右:“唇に花を!”をスローガンにするブランドらしく、口紅のパッケージングを開くと4枚の花弁のフォルムとなる。photos:Mariko Omura

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このパリ・オペラ座とのパートナーシップによるコレクション「Rouge Opéra」は、パリ・オペラ座のアーカイブからのデッサンのパッケージに収められ、容器にはパリ・オペラ座のロゴが刻まれている。最初のコレクションは赤をテーマにした7つのアイテムだ。口紅のRouge Opéra(アップルスキン・ケースありとなし)、マスカラのNoir Cassiopée、チーク&リップグロスのNefertiti、ネイルのRouge Catenella、リップオイルのRouge Athéna、そしてマルチバームのAchilléで、もちろんどれも植物染料が使用されている。この中で、口紅(Rouge Alizarine)のアップルスキン・ケース入りはこのコラボレーションだけのエクルクルーシブ商品である。販売はル・ルージュ・フランセのオンラインショップとオペラ・ガルニエ内のブティックにて。

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茜の赤を用いたAlizarineはル・ルージュ・フランセのベストセラー。コレクションRouge Opéraの限定品は、りんごの皮の赤いケース入り(89ユーロ)。

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コラボレーションRouge Opéraの発表会より。赤に限らず植物から採取する染料でありとあらゆる色がつくれるとエロディーは語っている。透明容器はプラスチックではなくヒマの種油による。photo:Mariko Omura

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左: ヒアルロン酸、カリテバター配合のヴィーガンのマルチバームAchillé。 右: チーク&リップのNefertiti。染料は茜の根から。

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左: リップオイルのAthéna。 右:マスカラのCassiopée。インディゴとトウモロコシ系植物からの染料による黒が輝く。

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左: ネイルの Catenella。右:口紅Rouge Alizarine。アップルスキンのケースなし。

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ル・ルージュ・フランセのブランド・アンバサダーは創業者エロディー・カルパンティエと環境問題、女性の健康への意識を共有するエトワールのアマンディーヌ・アルビッソンだ。このコラボレーションに際し、オペラ・ガルニエ内で彼女をモデルにした映像が撮影された。クリスチャン・ラクロワがデザインした『ジュエルズ』のルビーの赤いチュチュからオスカー・デ・ラ・レンタの赤いドレスに着替えた彼女はガルニエ宮内に生まれた赤い花園へと見る者を導く。

パリ・ガルニエ内でアマンディーヌ・アルビッソンをモデルに撮影した映像はyoutubeで見ることができる。

この発表会見には、9月21日のシーズン開幕ガラで3名の女性エトワールが踊る創作のリハーサルの合間を縫ってアマンディーヌ・アルビッソンが登場。ル・ルージュ・フランセとの関係だけでなく、ステージのメーキャップなどについて語った。

「ステージに出る前の準備において、メイクアップはとても重要な段階を占めています。化粧が進むにつれて、これから舞台で演じる役柄に徐々に入ってゆくのです。オペラ座にはプロのメイクアップアーティストがいるけれど、私はその時間をひとりで過ごしたいので自分でしています。役柄に向けての集中の時間。それにメーキャップのジェスチャーも気持ちいいですね。楽屋の鏡に映る自分を美しいと感じ、それによって自信が与えられて……。メイク法はほかの人のやり方を観察したり、話を聞いたりして学びました。ステージメイクは日常とは違いますし、また踊る作品によっても、役柄によってもメイクのアクセントを置く箇所が目だったり、あるいは口元だったりと異なります。フィルム撮影の時はアップになることを考え、ナチュラルに見えるように薄めにします。これまで踊った中で、メークをおおいに楽しんだのは『ボレロ』でしょうか。この作品は上からの照明がとても強いので、視線を長いアイラインで強調しました」

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リハーサルの合間に発表会に駆けつけたアマンディーヌ・アルビッソン(左)。1歳の男児のママである。photo:Mariko Omura

オフステージでは肌を呼吸させたいのでメイクをしないという彼女だが、フェミニティ・タッチが得られることから口紅だけはよくつけるそうだ。それだけに使う品には要求が高い。とりわけ第1子の妊娠以来、子どもにとって良い品でなければならないと、アプリで成分チェックをするなど安全性への意識を高めている。

「ル・ルージュ・フランセとは価値観を分かち合えるんです。ビオ、ヴィーガン、メイド・イン・フランス……これを実現するのは化粧品において簡単ではないと想像します。妥協のないビューティ。それを大胆にも成し遂げたエロディーの勇気と意欲は素晴らしいですね。植物から染料を採取するのに用いられるのは古代エジプトにさかのぼる昔ながらの方法だそうで、こうしてサヴォワールフェールを永続させるという点、ルイ14世の時代から続くパリ・オペラ座のダンスにも通じます。そこにモダニティをもたらすように私たちは心がけています。次世代にとっても大切なことですね」

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左:コラボレーション発表時、オペラ座の小さな中庭でマスタークラスが開催された。 右:植物によって花弁から、根茎からと染料の採取は異なる。photos:Mariko Omura

Le Rouge Français
www.lerougefrancais.com
@lerougefrancais

Librairie-Boutique de l’Opéra de Paris
Place de l’Opéra
75009 Paris
営)10:30〜18:00
無休

editing: Mariko Omura

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