とても華やか! パリの和食新時代を牽引する、老舗キヌガワの左岸店。

Paris 2025.05.04

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和食レストランのイメージを覆す衣川の初の左岸店が7区のオテル・サックス・パリの8階にオープンした。5月になると、その上には350平米のルーフトップも。photography: ©Claire Israel

パリ7区に毎日がレッドカーペットかという感じに、肌を美しく露出して着飾った若き美女たちが車を降りるホテルがある。3月にオープンした5つ星のサックス・パリだ。その7エム・エタージュ(8階)に、パリの高級和食の第一人者として知られるレストランKinugawa(衣川)の左岸店が出来た。オープニングパーティにはシャルロット・ゲンズブール、イヴァン・アタル、カリーヌ・ヴィアールを含むセレブリティたちが出席したそうだ。いまほど日本食がブームではない30年以上前のパリで本格的和食が食べられるとあって、衣川一号店がシラク大統領やカトリーヌ・ドヌーヴなど著名人たちに愛されたことを彷彿させる。現在はパリ右岸に2軒。さらに高級バカンス地ラマチュエル、超シックなスキー場であるメジェーブ及びクルシュヴェル、そして海外ではドバイにもという華やかな場所における発展ぶりを見せる衣川の待ちに待たれたパリ左岸店である。

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左:サックス・パリのエントランス右手のエレベーターホールを経由して8階の衣川へ。 右:レストランは180席あり、とても広い。テーブルセッティングにフォーク&ナイフはなく、お箸とお寿司用の小皿が並べられている。"bento(55ユーロ)"は月〜金のランチタイムのお楽しみだ。photography: Mariko Omura

エレベーターを降りるとレセプションがあり、その右手に驚くほど広いレストランが続く。日本人の料理人の姿が見える寿司カウンターから始まる空間で、和食の店であることを意識させるだけれど、店内のインテリアの日本的要素はとても控えめだ。高級フランス料理の店といった雰囲気に加え、テラスに面したガラス窓からはエッフェル塔の見事な眺め! ホテルの宿泊者も含め海外からの食事客には、パリ滞在に素晴らしい思い出がプラスされることだろう。

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左:握り寿しはマグロや鯛、スズキといったクラシックを揃え、さらにキャビア&和牛やスパイシーツナなども。 右:握り寿しに加え、ロール(写真)とマキの種類も豊富。
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右:前菜からアボカドのカルパッチョ。日本人の発音をもじってフランス語のAvocatではなく「Abokado」と命名されている。 右:ハマチのカルパッチョはゆずソースで。グリーンペッパーとコリアンダーが添えられ、レストランのスペシャリティの1つだ。
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左:ゴールデンチラシ。 右:南米風の照り焼きソース焼き鳥。

メニューに並ぶのはフランス人が進化させた21世紀の和食だ。不動の人気を誇るオーセンティックな握り寿司と衣川名物のブラックコッドの味噌漬けはそのままに、クオリティの高い素材と味の良さをベースにしたクリエイティブな料理がいくつもメニューを賑わしている。"スペシャリティ"には衣川マークがつけられているので、迷ったらこの印で選んでみてもいいだろう。これらを求めて世界の人々がやってくるのだから。冷前菜なら薄いクリスピータルトの上にマグロとタラマとトリュフに柚子胡椒の組み合わせ、あるいはサーモンとタラマとトリュフにニュー・スタイル・ソース(気になる!)という組み合わせ。海苔の天ぷらの上にスノークラブとスパイシーツナのタルタルをのせたもの。温前菜ならナスの田楽ならぬ味噌グラタンだろうか。寿司メニューでは、ロール寿司(外側がノリではない)だと海老の天ぷらやソフトシェフクラブ、そして衣川名物のブラックコッドの味噌漬け......カリフォルニア経由の和食のパリ版といった感じだ。

レストランの中央を占めるのはゆったりとしたバーカウンター。ここでは梅酒やシソといった和の要素が取り入れられていたり、ウイスキーのトキやサケといった日本のアルコールをミックスしたりといったカクテル(各25ユーロ)のオリジナル・クリエイションを味わえる。いまのパリでレストランに求められるお祭り気分があふれる衣川左岸店で、美しくおいしい体験を!

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左:衣川ラマチュエルのベストセラーであるカクテルYuzu Purple。ジンをベースに味噌、柚子、しそ、ラズベリー......。 右:サン・バルテルミーのベストセラーのKyuri Margarita。

Kinugawa Paris - Rive Gauche(Hotel Sax Paris 内)
55, avenue de Saxe
75007 Paris
営)12:00~14:30(L.O.)、19:30~23:30(L.O.)
無休
@kinugawaparis

editing: Mariko Omura

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