ルネサンスの名画や豪奢な空間を味わう、オスマン通りの邸宅美術館。
Paris 2025.07.04
芸術家のアトリエや貴族の邸宅を改装した、こぢんまりとした美術館は街角のいたるところに。庭園を散策したり、カフェでひと息ついたり、通いたくなる愛らしい魅力がたくさん!
Musée Jacquemart André
ジャクマール・アンドレ美術館〈8区|モンソー〉
パーティや舞踏会場など、社交場として親しまれた邸宅。 ©Musée Jacquemart André
芸術愛好家夫妻が暮らした19世紀の豪奢な邸宅。
オスマン通りに佇むこの美術館は、アーティストのネリー・ジャクマールと銀行家一族の後継者エドゥアール・アンドレ夫妻がかつて所有していた邸宅。裕福な芸術愛好家だったふたりは、世界中から約5000点もの絵画や彫刻を収集していた。なかでも、ボッティチェリ『聖母子』やドナテッロ『聖セバスチャンの殉教』など、イタリアのルネサンス美術を代表する名画のコレクションに注目したい。また、開放的な温室やフレスコ画に彩られた壮麗な階段、ティエポロの天井画とタペストリーが飾られたダイニングをはじめ、邸宅内の豪奢な空間も見どころだ。ルイ14世の家具が置かれたサロンやアトリエ、寝室からも、19世紀のブルジョアな暮らしぶりが垣間見える。鑑賞後は、ティーサロンで軽食をいただきながら貴婦人気分に浸ってみてはいかが。
上:聖母子像や聖ヨハネ像など、壁一面に彫刻を設置。 下:ドナテッロをはじめ、絵画や彫刻が展示されたアトリエ。
ティエポロの天井画に彩られたかつての食堂を生かしてティーサロンに。日替わりケーキやランチを楽しめる。
エキゾティックな温室から優美な装飾が施された階段で2階へ。
ジャクマール・アンドレ美術館〈8区|モンソー〉
158, boulevard Haussmann, 75008 ★GoogleMap
01-45-62-11-59
Ⓜ︎ST PHILIPPE DU ROULE
開)10:00~17:30 最終入場
無休
料)一般18ユーロ
https://www.musee-jacquemart-andre.com/fr
*「フィガロジャポン」2025年5月号より抜粋
●1ユーロ=約170円(2025年7月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。
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photography: Mari Shimmura editing: Momoko Suzuki