また行きたくなる10区のボノム、この価格でこれほどおいしいって!
Paris 2025.11.14
ランチタイムは2品で24ユーロ、3品で29ユーロ。最近のパリのビストロでよく見かける価格だ。10区のBonhomme(ボノム)もそのひとつ。でも、この店で食事をすると、「本当にこの金額でいいのでしょうか?」と気になってしまうほど、前菜からデザートまで全てがクリエイティブでおいしくて、まるでガストロノミー・レストランで食事をしたみたい。誰もが、また来よう!と店を後にするのだ。

左:ウクライナ出身のシェフ、マクシム・ゾラン。 右:前菜のポワロー・ミモザ、レムラード・ソース。photography: @TheSocialcore
ボノムは以前から味の良さが評判だったけれど、この秋新たにマクシム・ゾランをシェフに迎えた。ウクライナ出身の彼はフランスで料理を学び、Le MeuriceやAllard, Ducasse sur Seineといったアラン・デュカス・グループのレストランで腕を磨いたのち、レストランLa Datchaを11区に開いたという経歴の持ち主である。ボノムで彼が客を喜ばせているのは、素材は地元産を優先し、
名店で培った技にウクライナ・タッチを加えた料理だ。とりわけ彼が得意とするのはソース。ビスクソース、ハーブソース、チムチュリ、マリニエール・ソース......メイン素材と絶妙にマッチし、かつ、お皿に色彩を添えている。

ランチタイムは前菜+メインまたはメイン+デザートで24ユーロ。前菜+メイン+デザートで29ユーロ。photography: @TheSocialcore

アラカルトは前菜8ユーロ〜、メイン20ユーロ〜。photography: @TheSocialcore

デザートから。洋ナシのポシェとリオレ(左)、セイヨウニワトコの透明なジェリーが被されたイチジクのロースト(右)。photography: @TheSocialcore
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メニューを見てみよう。季節で内容が変わるが、前菜6種、メインが3種、デザートが3種。例えば、秋の日の前菜のひとつはボイル、ピューレ、チップスの3つの調理法のアーティチョークにコロナータ村のラルドを乗せ、ソースはイカ墨。メインの一例は、シャンピニオン・ドゥ・パリとしいたけ、くるみのニョッキ。これにはゴルゴンゾーラのムースソースだ。なお、前菜・メイン・デザートのそれぞれに日替わりの一品が加わる。こちらも聞き逃さないように。
ワイン好きを喜ばせるのは、店のディレクターでソムリエのキリアン・ヴリニョーによるワインのセレクションだろう。全てフランス産で名の知れたワインから、小さな生産者のものまで揃え、またヴァン・ナチュールも。プラス5ユーロで、デザートとワインのペアリングも可能だ。

左:ボノムの生みの親はマクシム・ピアゼック、マルク・ラファジ、ティボー・クーヴルセルの仲良しトリオ。9区コンドルセ通りのレストランDameも彼らの店だ。 右:ワイン選びはソムリエのキリアン・ヴリニョーのアドバイスをもらおう。photography: @TheSocialcore
外に面した大きなガラス窓からも覗ける店内のインテリアはアトリエ・エチュードに任された。外に面した大きなガラス窓エントランスすぐ左手のバーカウンターは、グリーンのモロッコ・タイルが印象的だ。その脇にオープンキッチンがあり、その前に幸運な食事客のための4席が。1階のカジュアルで温かみのある空間に対して、ワイン・カーヴを備えた2階は落ち着いた雰囲気。ここは20名が食事できる大テーブルがあり、貸切も可能なスペースだ。

1階はカジュアルな雰囲気。晴天時には外のテラス席での食事も可能だ。photography: @TheSocialcore

ワインセラーのある2階席。天井の木の梁が時代を感じさせる。photography: @TheSocialcore
58, rue du Faubourg-Poissonière
75010 Paris
営)12:00~15:00、19:00~24:00(火~木)、12:00~15:00、19:30~24:00(金)、12:30~15:00、19:30~24:00(土)
休)日、月
@bonhomme.resto
★Google Map
editing: Mariko Omura







