17区のレストラン、ノエに今宵もワイン好きグルメが集まって。

Paris 2025.12.19

市場通りでおなじみのrue Lévyが近くにあり、パティスリーのYan Couvereur、チョコレートのA la Mère de Famille、クッキーのPuffyといったスイーツの店が並び、おまけに人気のカフェNoirまであって、さらにホテルのFondationもオープンして......と、賑わいを増している17区のルジョンドル通り。最近、この通りにNoé(ノエ)がオープンした。店の外に並べられた大きな樽から分かるようにワインが売りのレストランである。1500種のワインを揃えていて、おいしく食べて、おいしく飲んで!という提案をする店だ。店名のノエは英語のノア。あの方舟で知られるノアである。旧約聖書によると、ワインを造って飲んだ初めての人間がノアであるとされていることにちなんだ命名である。オーナーはメリナ・ポリトとローラン・ポリトという父娘のデュオで、ワインに精通する父と組み、メリナはレストラン業界での経験を生かしてノエを仕切っている。彼女の母親、パートナーも参加しての家族の冒険だ。店のマスコットを務めるのは、メリナの愛犬であるダックスフントのヴェガス!

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ワイン樽を目印にノエを見つける。この樽のテーブルでワインを飲める暖かい日が待ち遠しい。©AliceCasenave

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左:ノエの女主人、メリナ・ポリト。 左:ソムリエのティボー・ジャッフル。©AliceCasenav


シェフは11区の1つ星レストランVaisseauでアドリアン・カショの右腕を務めたバンジャマン・アルナボルディ、スー・シェフはポール・ボキューズ学院で料理を学び、ロンドンのル・スケッチなどで経験を積んだデミ・キム。二人がクリエイトする料理は盛り付けも美しく登場する。韓国人のデミがもたらすのだろうか、青海苔や味噌といったアジアンタッチが面白みを味にプラス。ノアならではの料理が味わえるのだ。季節の素材を用いているので、メニューはシーズンごとに変化する。ワイン好きのためのレストランゆえ、タピオカのコロッケ、小さなオニオン・タルト、トースト添えのオス・ア・モワル、からすみをのせたウフ・マヨネーズなどメニューにはシェアする小皿料理が豊富に並んでいる。これだけで、どんどんグラスを重ねてしまいそうになるかも......。

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シェアする小皿料理(7ユーロ〜)から。タピオカ×パルメザンのコロッケ(左)や最近人気のオリジナル・パテ・アン・クルート(右)。©AliceCasenav

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左:前菜は14ユーロ〜。ノエでは料理に食用花が装飾に使われることが多い。 右:メインは27ユーロ〜。鴨、牛、魚料理から選べる。©AliceCasenave

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左:Maison Ratafiaのチーズには、ヴァン・ジョーヌで煮詰めたエシャロットが添えられる。14ユーロ。 右:味噌のアイスクリームなど、アジアンタッチのデザートも。©AliceCasenave

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さて地下で待つのは、地上階とは別の世界で、ここは石の壁がむき出しの雰囲気あふれる特設のワインセラーだ。空間の中央には大テーブルが2つ設けられ、グループが試飲をしたり、食事をしたりというスペースである。オーナーのローランがソムリエにスカウトしたのは、レストランのFrenchieでソムリエとして働いていたティボー・ジャッフル。彼は1年半かけて1500種をセレクションした。著名シャトーもあれば持続可能な手法に取り組むニッチなワインメーカーまで。ノエで食事をするときは、ぜひ彼に選んでもらおう。

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この地下スペースのためにデザインされたワイン・セラーや高さが変化するテーブル。ワインを美味しく楽しく味わうためのスペースだ。photography: 左 ©AliceCasenave、右 Mariko Omura

ノエは店に入るや温かな雰囲気に迎えられる。ワインと自然からインスパイアされたという内装は、グリーンと茶でまとめられ、素材は木、石、革。オープンキッチンの中でシェフとスーシェフが並ぶ光景、ワインに関する書物を置いた店内中央の棚......どことなくアットホームな気分がもたらされている。常連たちに混じって食事をすれば、自分までも馴染み客のような気がしてくる店だ。

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店内はオーナー父娘の気持ちが反映された温かみと落ち着きのあるインテリアにまとめられている。©AliceCasenave

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ランチメニューは前菜とメイン、メインとデザートで34ユーロ、前菜とメインとデザートで39ユーロ。©AliceCasenave

Noé
34, rue Legendre
75017 Paris
営)12:00~14:00、19:00~22:30(月~金)、19:00~22:30(土)
休)土曜のランチ、日
https://noeparis.com/
@noeparis17

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editing: Mariko Omura

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