
パリ5区☆BAIETA(バイエタ)
長く暮らしたパリ5区モベール・ミュチュアリテ界隈。
この辺りは細い道1本1本もよく知り、思い出も色々なので懐かしな〜と思いながら楽しみに出かけたディネ。
場所は昨年オープン以来、美味しい南仏料理の噂を聞いていた“BAIETA”(バイエタ)。
え、、この場所は!と店前に来て驚いてしまったけど、ここは以前足繁く通ったレストランItinéraires (イティネレール)のあった場所。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/5itineraires.html)
イティネレールはどうなったのだろう…と思いながら中へ。
入って正面の壁には目を引くイラスト☆
こちらのレストランを始めた3人だそうで、真ん中が女性シェフ・Julia SEDEFDJIAN(ジュリア・セデフジャン)さん。
ジュリアさんは、女性シェフとして最年少(21歳!)という若さでパリ7区のLes Fables de La Fontaineで一つ星を獲得し、昨年独立してこちらのレストランをオープン。
メニューはコースとアラカルトがあり、私達はアラカルトでいただくことに。
まずはアミューズのピサラディエール。
甘い玉葱とオリーブの酸味にアンチョビの塩味がマッチな「ピサラディエール」は南仏版ピザのようなフォカッチャ のような、とにかく南仏!な味。
その後、トマトの冷製スープをいただいてさっぱり。
もう何年も南仏行ってないぞー、行きたいぞーな気持ちにさせられる…!
そして今夜は魚、南仏、地中海料理!となればワインは白。
お店の方のオススメのプロヴァンスのDomaines Ott(オット)。
砂浜近くの葡萄畑から収穫されたワインというだけあってちょっと塩味を感じられ、この日の料理にとてもよく合いました。
この日21時にはレストランは満席。そして聞こえてくる言葉がオールフランス語?!
観光都市パリではこういう話題のレストランでは英語はじめいろんな言語が聞こえてくるのが常なので、フランス語ばかりとは逆に新鮮。(私達が日本語だけど…)
そして隣りに座った常連らしいマルティニーク島出身というムッシュがニコニコ顔で話しかけてきました。
私達がナニ人か全く確認しないまま日本の話になったので音で日本語とわかったのかな?と思っていると、彼の息子さんの奥さんが日本人ということで、日仏ハーフの可愛い孫ちゃんの写真はじめ奥様の実家の様子@鹿児島など見せてくれ、とてもフレンドリーに話してくれました。
この手の旅先での一期一会はままあることだけど、パリでは久しぶりだったので美味しく食べながら楽しいひと時。
しばらくしてそのムッシュのお相手が来て話は終わったのですが、旅先で見知らなぬ人とほどほどの会話、コミュニケーションはいいものだな〜と改めて思ったり。
さて、夫の前菜は、daurade(ドラード=鯛)のタルタル。
写真写り以上に具沢山というか鯛たっぷりで、コリっと感とねっとり感が絶妙。
私は「カリカリの黄身とニシン」という一皿を。
ここ数年パリでは温泉卵を使った料理がわりと多いので、この真ん中の揚げ卵も中から黄身トロ〜リでしょ!と思ったら、
ジュワっ!
トロリではなく、サラサラなジュース状の黄身でした。
それを燻製ニシンと甘いネギと和えながらいただく。
メイン料理は二人同じ、こちらのお店のスペシャリテのブイヤベース“Bouillabaieta”。
お皿にはアンコウ、スズキ、カサゴの3種類とフヌイユ(フェンネル)。
このフヌイユがとてもいい!
上からたっぷりの注がれるサフランが香るスープ。
そのテクスチャーは南仏のビストロなどでいただくブイヤベースやスープ・ドゥ・ポワソンとは別物でザラザラ感が全くなく、繊細で滑らかな口どけのスープはスルスル飲めてしまう。
カリッとトーストされたパンにアイオリソースをたっぷり塗ってスープの中へ。
美味しくて思わずおかわりしてしまったパン。
中はモチモチで、これまた中にフヌイユを練り込んだバターが新鮮美味。
パリのパン、フランスのバターはなんでこんなに美味しいんだーー♡
デセールはブラッドオレンジの一皿。
メニューにバニラのプチシュー付きとあったのですが、予想を超えたプチ度…!
思ったよりかなり軽めのデセールでした。
食後のカフェには パステル・デ・ナタ(エッグタルト)付き。
と、軽やかな地中海料理を満喫した夜でした。
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