
パリ5区☆Église Saint-Étienne-du-Mont
<パリブログ:Paris Quotidien>
今年度のパリ東京行ったり来たりの中でやりたい、やろう!と決めたのが、パリの歴史再発見☆
なんて言うと大袈裟ですが、そんな大層な事ではなくて、存在は知っているけど入ったことがなかった教会や寺院、何度が行ったことはあるけれどもう10年以上前?!そんな場所をちょっとゆっくり訪れてみたいと思っています。
最初は、あそこ!と目指したのは、パリで最初に暮らしたカルチェラタンエリア。
カルチェラタンのシンボルのひとつは、丘の上にあるパンテオン。
そのパンテオンのすぐそばにある『Église Saint-Étienne-du-Mont』(サン・テティエンヌ・デュ・モン教会)。
ここから歩いて1分30秒の距離に暮らしていたものの、いつも教会の反対側の方を通ってメトロに乗っていたので中に入ったことがなかったのです。。
改めてこの教会を意識したのは、ウディ・アレン監督の映画「ミッドナイト・イン・パリ」のロケ地として。(ミーハーだな)
その映画で主人公が夜中に過去へとタイムスリップする場所が、まさにこの教会の前の階段という印象的なシーン。
この教会は、パリの守護聖人Sainte-Geneviève(サント・ジュヌヴィエーヴ)を祀る教会で、彼女の聖遺物を安置している場所でもあり、パリ市民にとって非常に重要な信仰の対象だと改めて知りました。
偶然にもこの日、特別なミサをやっていて教会にはたくさんの信者の姿があり、せっかくなので私も参列させていただき、終わってから教会内部を散策・撮影。
この教会の見どころのひとつが、パリの教会で唯一ここだけに残っているjube(ジュベ)=ルード・スクリーン。
ジュペとは、ミサの際に聖所(司祭)と身廊(信者)を隔てる装飾的な仕切り壁のこと。
これがあると司祭の姿が見えなくなることから、ルネサンス時代にパリにあった多くのジュベは取り壊されてしまったそうです。
フランスでは現存する数少ない貴重なもののひとつで、1535年に造られた歴史あるジュベ。
両側の階段で左右から上に上がれる構造になっていて、身廊と内陣を分けるという中世の典型的な機能を持っていると。
施された彫刻は精緻で非常に美しく、うっとり見惚れました。
特に螺旋階段と透かし彫りの手すりの優雅なことといったら!
また教会内のステンドグラスは、16世紀のものを含む貴重なものが多く、光の加減によって神秘的な空間を作り出していました。
それほど大きくはないけれど美しい教会ですっかり好きになってしまいました。
そして心静かに神聖な音色を響かせていたパイプオルガン。
(あっ、演奏者の姿が見える!とちょっと嬉しくなってしまった)
ちなみにこの教会には、哲学者で数学者で物理学者な(他にも色々)ブレーズ・パスカル や、劇作家 ジャン・ラシーヌも埋葬されているそうです。
パスカルの定理とか「人間は考える葦である」の、あのパスカルさんが眠っていると思うとちょっと感慨深い。
最近たまたま目にした一文がパスカルの言葉。
Le cœur a ses raisons que la raison ne connaît point.
直訳的には、心はそれ自身の理由を持ってて、それは理性にはまったくわからなーい。
「心には、理性の知らない理由がある」「理屈ではわからぬ、心の理(ことわり)もある」と、参考訳を読みながら「だよね!」と思っていたところでした。
さて、外へ出ると信者たちが行列をなし、どうやらこれからノートル・ダム大聖堂に向かうらしい。
先頭の小さなお神輿のようなもの中にはもしやサント・ジュヌヴィエーヴの聖遺物が?!(確認取れず)
今起こっている戦争や侵略が止まり、平和になることを祈りながら行列を見送りました。
*****プチッと東京*****
東京の冷蔵庫・冷凍庫にストックしているのは『Châteraisé』(シャトレーゼ)のお菓子。
思った以上に満足のシュークリーム♡
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