パリ6区☆Quinsou、行ける時に。
夫「どうする?帰える前にQuinsou(キンスー)行っとく?」
K「う〜ん、次のパリはわりとすぐだから今回行かなくていいかも」
夫「でも今週末空いてるし、行ける時に行っとかない?」
K「いつでも行けるとは思うけどねぇ〜」
フランスが、世界中が、コロナウイルスでこんな現状になるとは思いもしなかった頃、こんな話をしながら出かけたパリ6区にあるレストラン“Quinsou”(キンスー)のお話です。
去年の夏に偶然知ってお邪魔して、すっかり気に入ったパトロールエリアにあるカジュアルレストラン“Quinsou”(キンスー)。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/6quinsou.html )
20時を過ぎると、ご近所らしきお客さんが続々とやってきて満席になりました。
この日のスタートは、Utah Beach(ユタビーチ)の生牡蠣、シャリっと大根スライスがアクセント。
やはり真冬の牡蠣は美味しい♬
大根の中から、
生牡蠣と同じくユタビーチの貝。
柚子風味のさっぱり味は、冷えたシャンパンによく合う!
2種類から選択の前菜で、こちらは帆立にセロリのピューレ添え。
旬の帆立は甘く、香ばしく、絶品でした♡
一方こちらは、メニューには“Racins rôtis”とあったもの。
Racins(ラシーヌ)は「根」という意味だけど、「根のロースト」ってなんの根?!
食べればわかるだろうと思ったけれど、白人参のような、ゴボウのような(でも違う)根菜でした。
これまた大根を被せたスタイル。
魚料理は、Golden threadfin bream。
和名では「イトヨリダイ」になるらしい。
皮目パリッと、アンディーブとオレンジの苦味がアクセントになり、カリフラワーのクリームとのハーモニー。
甲殻類のビスクソースが味わい深い。
肉料理は2種類からの選択。
私は仔豚をチョイス。
K「やっぱり私もそっちにすれば良かったかな…」
夫「だろ〜♬」
と、目の前で仕上げのソースがかけられる様子に前に思わず物欲しそうな顔で見てしまったRis de veau(リ・ド・ヴォー)。
クリーミーなマッシュポテト添え。
これまたパリならわりといつでも食せると思ったRis de veau(リ・ド・ヴォー)だったのですが、今思えばガッツリ食べておけば良かったかな、なんて。
デセールは、メニューで“Taretelette au chocolat poire pochee”と見た瞬間、どんなデザートだろう?と興味津々でした。
それはタルト生地の上に濃厚チョコレートクリーム、その上にゴロっとサイズに煮込んだ梨、
更にその上に黒胡麻アイス、トップにキヌアのパリパリのチュールというストラクチャー。
私としては好きなものだけを積み重ねられて至福♡
最後はエスプレッソとブルターニュの塩バターキャラメルのサブレをいただきながら今宵の総括。
いつも通りプレゼンテーションはさり気ないけど、スタイリッシュで今っぽいカッコ良さ☆
我が家の料理はどうにもプレゼン、盛り付けセンスがないので参考にしたいポイントが色々!
ただ大根はじめ、旬とは言え同じような根菜が多用されていたせいか、コース全体として私達にはちょっと平坦な印象でした。
それにしてもこうして振り返ると、あの日またすぐパリに戻れると思って食した夜が遠い日に感じます。
何事もいつでもできるとか、いつでも行ける、いつもそこにあるとかいう慢心を捨てて毎日のひとつひとつ些細なことを大事に、今できることに感謝しながら過ごそうと思う今日この頃です。
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