![Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜](https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/upload-files/listimage/listimage_pariblog-keico.jpg)
Fondation Louis Vuitton☆Monet - Mitchell
パリ16区にある「Fondation Louis Vuitton」(フォンダシオン ルイ・ヴィトン)で開催中の『Monet - Mitchell』(モネ・ミッチェル展)を鑑賞に行ってきました。
本展は、印象派の巨匠Claude Monet(クロード・モネ)の晩年の「睡蓮」を中心に抽象表現主義のアメリカ人アーティストのJoan Mitchell(ジョアン・ミッチェル)の作品との“対話”をテーマとした展覧会。
パリに暮らす中で、オランジュリー美術館、オルセー美術館、マルモッタン・モネ美術館をはじめ、たくさんの特別展等でこれまで私が最も触れる機会が多かった印象派画家は、たぶんモネ。
そう思うとモネ作品については、色々と知り得ることができたように思います。
そんな訳で関連記事も多々ありますが、個人的に特に印象に残っているのは、4年前の初夏のジヴェルニー。この日が4回目のジヴェルニーでした。→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/ancien-hotel-baudy.html
それとは逆に、今回の展覧会で初めて知ることとなったJoan Mitchell(ジョアン・ミッチェル・1925〜1992)。
ここに来るまで男性の画家だと思っていました…。
というのも、抽象表現主義の画家と知って浮かぶのは、Mark Rothko(マーク・ロスコ)。
マーク・ロスコを知り、興味が湧き、好きになった際にざっくり調べたものの、その中に女性作家のミッシェルのようなアーティストがいたとは!
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/red-1.html )
そんな「そもそも」なところから驚いて本展の鑑賞はスタート。
作品数は、モネの36点、ミッチェル24点で合計60点ほどの展示で、それぞれの絵画を対をなして展示。
<Claude Monet / Les Agapanthes>
<Joan Mitchell / Champs>
<Claude Monet / Nympheas et agapanthes>
<Joan Mitchell / Beauvais>
ミッチェルが生まれたのは、モネが亡くなる1年前。
二人が生きた時代は重なってはいないものの、対峙するように並べられた作品は共通点や親和性が感じられ、時を超えてまるで“対話”をしているよう。
ただ最初は、私は久しぶりに観るモネに惹かれ、やはり睡蓮はいい、モネはいい!とモネ作品の前で過ごす時間が長めでした。
そして毎度のことながら、パリの展覧会は作品前に規制線などがほとんどないので作品を肉眼で筆のタッチなでど細部まで鑑賞できるのが贅沢。
あら、普通の展覧会と何かが違う?と気づいた人はスゴい?!
私は説明を読んでから、なるほどと知ったのですが、本展の作品には額がありません。
個人的には絵画作品は額縁もかなり重要な要素で、それによって絵の雰囲気や印象が変わることがあると思っているのですが、こうして額がない作品は、なんというか裸のような感じがして、本質的で絵そのものがより近くに迫ってくるような…!
<Joan Mitchell / Sans titre>
<Claude Monet / Nympheas etude>
特に印象的だったモネ作品は、オランジュリー美術館に展示されている「睡蓮」を彷彿させた3枚の巨大キャンバスを繋げた作品。
私のカメラでは普通に構えて収まらず、引いて引いてパノラマモードでやっと?!
「モネ - ミッチェル」展と並⾏して「ジョアン・ミッチェル回顧展」も開催中で、こちらでは約50点のミッチェル作品を展示。
個人的には抽象表現はよくわからないという先入観があるのですが、観ているうちにどんどんその色彩が面白く感じられ、形を失くしてゆく晩年のモネ作品に通じるところも多く、ミッチェル作品の魅力に少し近づけた気持ちになれました。
<Sans titre>
<Hemlock>
大きな作品も多く、エネルギッシュでダイナミック。
活き活きとした情熱も感じられ、その後に彼女の写真を見たらとてもカッコイイ女性に見えました。
そしてまたパリの美術館では恒例のちびっこ達の課外授業に遭遇し、コロナ禍を経て、この光景も再開したことを嬉しく感じました。
という訳で、私の美術館巡り@パリも再開です!
ARCHIVE
MONTHLY