
ガブリエル・シャネル展を復習☆
先日おもいきりエンジョイした、三菱一号館美術館で開催中の『ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode』。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/gabrielle-chanel-manifeste-de-mode.html )
その興奮は、今持って冷めやらず?!なところもあったので、書店で『芸術新潮(8月号)』を購入。
「特集・シャネルという革命」を興味深く、展覧会の復習気分で熟読しました。
展覧会の図録とはまた違った切り口でのシャネル考察は面白く、シャネルについてはもちろん、パリの街についてもちょっとしたトリビアが増えました。
シャネルは、1910年にパリのカンボン通り21番地に帽子店を開き、その8年後に同じ通りの31番地にあった建物を購入しました。
それが今の本店で、3階はシャネルのプライベートルームに。
大切な思い出と共に自分の好きなものだけを集めた感の、そのプライベートルームで過ごす時間は心地良かっただろうと思います。
つい私も、寝室とは別に自分だけのこんなプライベートルーム、秘密基地な物件(!)を持てたら愉しげ〜と妄想が広がってしまった…♡
シャネルは人生後半から亡くなるまでホテル・リッツでのホテル暮らしをしたことは有名ですが、昼間はカンボン通りで仕事をし、夜になって帰るリッツの部屋もさぞやゴージャスかと思いきや、カンボン通りのプライベートルームとは対照的に修道院のように極簡素にしていたそう。
そのギャップにも生き方のオンとオフを感じるような…。
特集の中には、大好きな作家・原田マハさんとフランス文学者・評論家の鹿島茂さんの対談ページも。
その中でシャネルはフランス嫌いだったとも考察されています。
伝統、古くからの慣習も大切にする、ある意味保守的なフランスにおいて、革命的に既存のものをぶっ壊すシャネルを揶揄する人、否定する人も多かったと思われますし、だからかシャネルの最初の顧客はイギリス人をはじめとしたアングロサクソン系だったと。
また、きちんとシャネルを最初に評価したのはアメリカ人だと。
彼女が生前に自分でデザインをし、眠るお墓はスイスのローザンヌ。
華やかなパリで活躍しながら、心の内ではパリはじめ自分を取り巻く環境を客観的に見つめていたのかな…と想像します。
相当な毒舌家だったと伝わるシャネル、リアルに毒舌トークを聞いてみたかった!?と思いながら楽しんだ1冊でした。
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ヴァカンスな1枚。
トスカーナの糸杉。
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